2029.2012年12月2日(日) クラシック・コンサートと早明ラグビー

 年2回の上野浅草フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会に、飯田ゼミの仲間とご夫人方、ゲストとして一時帰国中の山崎洋さんとともに会場の浅草公会堂へ足を運んだ。ゼミの赤松晋さんがチェリストとして参加してからゼミ仲間が応援団としていつも駆けつけるようになった。定期演奏会も今度で通算53回目というからアマチュアとは言え、伝統として立派なものだと思う。われわれ飯田ゼミ会員としてもこの10月に飯田会が解散して一つの拠り所が無くなってしまったが、この演奏会がゼミの求心力として今ではかけがえのないものになったような気がする。赤松さんにとっては、演奏会が終了しても直ぐ次回の演奏準備があるので、心の負担になるだろうが、何とか老境に入ったゼミ仲間のために頑張って欲しいというのがわれわれの勝手な願望である。

 演奏会で演奏される曲目はいつもあまり有名な曲ではなく、今日もベートーヴェンの交響曲第2番と、ブルックナーの交響曲第7番だった。いずれも私にとっては初めて聴く作品だ。演奏曲の合間に普通の演奏会では滅多にないことであるが、指揮者の河地良智氏が難しいブルックナーの曲について簡潔で分りやすい解説をしてくれたのが良かった。

 楽しいのはその後の食事会で、最近定番になった近くの「アリゾナ」でステーキを楽しんだ。生前永井荷風がお気に入りだったお店である。

 この席上私が山崎さんの略歴と活動歴を参加者に簡単に紹介して、その後山崎さんが自分の生い立ちやご両親の話、お墓の話などを率直に話してくれた。お父上、ブランコ・ド・ブーケリッチ氏がゾルゲ事件に連座して網走刑務所で獄死された苦い思い出であったろうが、淡々として話してくれた。参加者がみんな好意的に山崎さんを遇してくれたので、彼にとっても慶應の学生時代を思い出させる心豊かな交流ではなかったかと勝手に推察している。その点では時折しか日本に帰って来られない山崎さんにとって、母校との思い出をつなぐことができる数少ないチャンスでもあったと思う。

 次回の来年6月の次回定期演奏会ではチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」だそうで、次回の集まりも再生飯田会として考え楽しみにしている。

 さて、毎年12月第1日曜日は早明ラグビー定期戦が行われる。今日はコンサートに出かけたので、試合は録画しておき帰ってからゆっくり観戦した。関東大学対抗戦はすでに帝京大の3連覇が決まっていたが、昨日その優勝校・帝京大が筑波大に破れ、同じ6勝1敗となって筑波大も同率優勝の栄誉に輝くことになった。ところが、明治大が筑波大に勝っていたために明大にも優勝の可能性が転がり込んで来た。仮に明大が早稲田に勝つとやはり6勝1敗となって3校同率優勝という対抗戦史上初めてのケースになる。そこで早明戦を注目して観た。明治が先行し前半リードしたが、後半逆転され、ノーサイド直前ぎりぎりになって明治が執念の逆転トライを挙げ、33-32の僅か1点差で3校優勝の一角を占めた。この逆転トライは私にはスローフォワードのように見えたが、テレビカメラの角度のせいでそう見えたのかも知れないので何とも言えない。それより早稲田にとっては、その前に明治に取られた認定トライが痛かったのではないか。

 この結果敗れた早稲田は優勝校3校に次いで第4位、残念ながら母校・慶應義塾は第5位となってしまった。

 かつては国立競技場を満員にした早明ラグビーだったが、近年は6~7割の入りとなってしまって、少々寂しい気がしていた。しかし、今日のゲームは優勝がかかっていたせいもあり熱い戦いとなった。録画観戦ではあったが、伝統の一戦らしく中々の好ゲームに久々に大学ラグビーを満喫した。

2012年12月2日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com