2030.2012年12月3日(月) 「日本未来の党」嘉田代表の軽薄な朝令朝改発言

 一昨日当ブログで槍玉に挙げた「日本未来の党」の嘉田由紀子代表は、1日午前テレビでの自らの発言をその日の午後あっという間に撤回した。というより誤解を与えたならお詫びすると恥ずかし気もなく述べ、改めて原発再稼動については容認しないとした。また、「日本未来の党」は、10年以内に全原発の廃炉を決める工程表を盛り込んだ「卒原発カリキュラム」の骨子を発表した。

 国政選挙に当って公約とも言うべき重要な課題をいとも簡単に短時間の間に2度までも変更する浅慮が許されるのだろうか。嘉田代表は国民に対して恥ずかしいと思わないのだろうか。また、この心境変化について本人からは変更の理由について一言も釈明なり、説明がなされない。ただ誤解を与えたので、お侘びするだけである。この人は一体何を考えているのだろうか。国民の気持ちをまったく配慮しない醜い政治家である。こんなに国民を馬鹿にした行為はあまり聞いたことがない。

 それにしても党の大看板を一転二転させて国民を惑わせるが如き嘉田代表の軽率な発言は、政党のトップとしてはあまりにも無軌道、無節操ではないだろうか。他にもスローガンが決めきれないようだ。いかに急いで立ち上げた党であるにせよ、あまりにも拙速でとても信頼することはできない。

 元の鞘に納まったとは言え、「日本未来の党」が露呈したほやほや新党の慌てぶりと好い加減さは、国民の審判を仰ぐには些かお粗末としか言いようがない。それより嘉田代表が間違い発言をした後のメディアの対応はもっと感度と反応が鈍かった。ほとんど厳しく追求しないうちに、嘉田代表本人の方からさっさとお詫び発言でチョンボを認め、一件落着とされてしまうほどののんびりぶりである。メディアの情報管理の杜撰さも問われるところである。

 国内が総選挙でばたばたしている間に、海外でも大きなでき事があった。パレスチナ自治区の内戦状態は幸い停戦となったが、同時に11月30日、そのパレスチナ自治区が従来の「オブザーバー機構」という立場から「オブザーバー国家」へ格上げが国連総会で承認され、今後国連総会において投票権こそないが、意見を述べることができるようになった。アメリカやイスラエルら9カ国が反対する一方で、約7割の加盟国が賛成した。日本も珍しくアメリカに同調せず、賛成へ回った。国際的な空気は、パレスチナを国際社会で認知しようという空気が年々高まっていた。現在「パレスチナ国家」はヨルダン川以西とガザ地区に分離されているが、その人口は440万人を数える大きな国家である。もっと小さな国家は世界中にまだいくらもある。これを敵対関係にあるからと言ってひとつの国家であることを認めないということは、不自然でさえある。どういう事情があるにせよ、不自然な状態のまま放置することは、平等、公平とか、平和に対する理解などを考えると止めるべきであろう。現在非加盟国としてはバチカン市民国があるが、パレスチナとは大いに事情は異なると思う。

 そして、つい最近の爆弾発表は北朝鮮が人工衛星打ち上げを予告したことである。北朝鮮は今年4月にミサイル打ち上げを失敗したばかりである。直ちにアメリカ政府は発射計画の撤回を求める声明を発表し、日本政府は日朝局長級会談の無期延期を発表した。韓国大統領選が行われる10日~22日の間に、人工衛星か弾道ミサイルを発射しようという裏には、北朝鮮らしい政治的アピールが隠されているのだろう。

 当るも八卦当らぬも八卦だが、これまでに現代のグレゴリオ暦と1日に17秒程度しか誤差がないくらい、正確無比な暦で知られるマヤ暦では、人類の滅亡を示唆、予言しているが、それが今年12月21日とされている。すっぽり北朝鮮の予告の日時と重なっているのが、まさかとは思うがどうもひっかかる。

 さて、まだどうなるか分らないが、今日出版ニュース社清田社長から、ニェゴシュ訳書「山の花環」の文庫本化について岩波担当者に話をする機会ができたと連絡をいただいた。その情報を早速山崎洋さんに伝えたが、実現されるならこんなにハッピーなことはない。夜になって清田社長から明日山崎さんと二人で岩波書店の担当者を訪れお願いすることになったと連絡をいただいた。私としてはこれ以上手を尽くせないので、幸運を祈るしかないが、セルビアの叙情詩人ニェゴシュ作、山崎洋訳「山の花環」(岩波書店発行)を手にすることを願うばかりである。

2012年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com