今開催中の国連総会で、12日イスラエルとパレスチナの2国共存を支持する決議案が142か国の賛成多数で採択された。無謀にして残虐なパレスチナ自治区ガザ地区への空爆で世界中の非難を浴びているイスラエルにとっては、許しがたい採択である。当日までアメリカは日本に対し、パレスチナ承認を見送るよう要請されていた。しかし、日本はイギリスや、フランス、カナダ、ノルウェー、スペインなどとともに決議案に賛成した。反対した国はアメリカ、イスラエルを含めて12カ国である。他に棄権した国が10カ国ある。
アメリカには国内に6百万人近いユダヤ人が居住し、これはイスラエルに住んでいるユダヤ人とその数においてほぼ同じくらいである。しかも在米ユダヤ人は裕福な人が多く、アメリカの財政面でも寄与しているため、アメリカ人としては人情的にも恩義上もイスラエルを支持したくなるのであろう。しかし、いつまでもこのような非人道的な行為の多いイスラエル支持の考え方を堅持していると、世界の流れからも置いて行かれ、アメリカ国内でもユダヤ人を対象に国内分裂の危険性もある。アメリカ人はこれをどう受け止めるか。
さて、今日は「敬老の日」である。総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は、29.4%で過去最高となった。そもそも9月15日が敬老の日だったのは、10年以上も前の話で、今では9月第3月曜日と決まっている。今年は今日15日が偶々第3月曜日であるので、先祖返りの敬老の日となった。
「敬老の日」と言えば、想い出すのは今から57年前の9月15日に、妻とお見合いをして翌年結婚することになった。当時友人らから年寄りの日にお見合いとは変わっていると冷やかされたものだった。幸い結婚生活は順調で、今年は結婚56年を迎えた。2人の息子もそれぞれ家庭を持って孫たちともども問題なく生活している。果たしてあと何度「敬老の日」を迎えることが出来るだろうか。
間もなく87歳の誕生日を迎えるが、年齢を重ねるとともに健康面で気になることが増えてきた。明日は毎年恒例となった人間ドック検査を麻布台ヒルズ内の慶應病院医療予防センターで受ける。検査後の医師による結果報告の際には、特に最近の症状などをじっくりお話したいと考えている。
さて、一昨日から国立競技場で開催中の世界陸上東京大会で今日男子マラソンが行われた。今までの国内外の陸上大会では、大体最終日、特に閉会式の前に行われることが多かった。それが、今回は3日目の朝に行われた。そして、そのマラソンが意外続きだったのである。
まず、最初からスタートのやり直しだった。結局レッドカードもなく、スタートは2秒ほど遅れただけで済んだ。ところが、次にびっくりしたのは、前代未聞の大激戦ゴールである。42.195㎞も走って2人の選手がほぼ同時にテープを切った。写真判定の結果、タンザニアのシンプ選手がドイツのペトロス選手に0秒03の差で勝って金メダルを獲得した。こんな僅差の優勝争いは滅多にあるものではない。ゴールまで残り1㎞時点で5人が並走し、競技場内に入って1人が脱落した。残念ながらテレビ観戦は出来なかったが、惜しいことをした。まだまだ驚くようなケースがあるような気がする。