あれからもう24年にもなる。今日は言うまでもなくニューヨーク9.11同時多発テロが勃発し、世界中を驚かせた1日である。あの日、妻の母の葬儀を桐ケ谷斎場で行っていて、休憩の合間にテレビを観ていた時、あの衝撃的なシーンを目にして度肝を抜かれたことを痛切に覚えている。実は明日吉祥寺で緊迫感漂う現場の臨場感について、僭越ながら私自身の体験を交えた講演をすることになっているが、パワーポイントを使いながらこの9.11テロをカイバル峠近くで予知したことも参考に話す予定である。
あれから四半世紀近くが経つが、あの時アメリカはテロの元凶の国としてタリバンが暗躍していたアフガニスタンを空爆した。その後世界には紛争が絶えないが、幸い我が国は現時点では戦争とは関係ない。それが、経済界にも影響し、経済は不景気と言われても信じられないくらいくらい大手企業はホクホクのようである。昨日、今日と日経平均株価が、4万4千円台の史上空前の高値を記録している。その影響で労働者の最低賃金も1時間1,500円をクリアするのは最早時間の問題である。一方で経営者の収入については、驚くような情報もあった。
大企業と言っても、職種や役職によって平均年収は千差万別であるが、ある統計調査によると、大企業の社長の平均年収は、5,354万円だという。そしてこの給与を得ている大手企業社長は、日本の給与所得者全体の上位0.3%に入るという。
ところが、今年12月に記念すべき創立百周年を迎える野村ホールディングスのCEOで、野村證券㈱社長の奥田健太郎氏の役員報酬額が、実に12億7,900万円だと明かされたから腰を抜かさんばかりである。2025年3月期決算企業で1億円以上の役員報酬を支払った上場企業は357社あるそうだが、その中で平均的な社長の役員報酬額は、5億円前後である。いかに奥田社長の報酬が断トツに多いかが分かる。昨年に比べても約2.4倍と言うからすごい。更に5年間の合計報酬が、実に27億7千万円だそうだから普通の人にとっては夢のような話である。
ただ、この社長のケースでは異常な高額を支払われていた背景には、企業の1億円以上の役員報酬は開示が義務付けられているが、それを開示する有価証券報告書の提出期日や、株主総会開催までに報酬の詳細が判明しないなど、制度上の問題も孕んでいたために、株主などが社長の報酬を知り得られないのである。それにしてもあまりにも多額の役員報酬を知った社員らからは不満も出て来るのではないかと思う。日本は平均して給与面ではバランスが取れている経済国であるだけに、こういう一部に大金を掴む人たちがいることは、少しずつアメリカに似てきているのではないかとも思う
さて、今日は世田谷区でも一時的に豪雨があり、偶々郵便局へ出かけたところびしょ濡れとなってしまった。テレビを観ていると都内各地で豪雨と雷雨があり、交通機関も止まったところがかなりある。都内でも2,890軒で停電があった。世田谷区でも1時間に134㎜もの記録的大雨と耳をつんざくような雷雨があった。これで庭の樹木もホッとしていることだろう。