6669.2025年8月16日(土) 意義も成果もなかった米ロ首脳会談

 日本時間で今朝アメリカのトランプ大統領とロシアのプーチン大統領の首脳会談が行われ、7時過ぎに2人揃って行った記者会見の様子がテレビで急遽放映された。両人は詳細語らず、記者からの質問すら受け付けずに、ただ会談を行った報告をしたに過ぎなかった。会談が開かれたのが、両国の領土が4㎞しか離れていないというアラスカのアンカレッジ米軍基地内だった。もともと会談目的のウクライナ戦争和平合意の当事国ウクライナのゼレンスキー大統領を遠ざけておいて、両首脳の策略で身勝手にウクライナの領土割譲を決めるという狡い思惑は、NATO諸国をはじめ反対する国も多く、これ以上話を進められず、首脳会談としては成果はなく、失敗だったと言える。

 世界をリードする2人の首脳が、和平については合意に至らなかったにせよ、一定の進展はあったと雑談として自画自賛したようだが、騒ぎの割には何らの成果も残さなかった。特に、呆れるのはプーチン大統領の発言である。「会談は建設的で有益だった。ロシアはウクライナを兄弟とみなしており、現在もそう考えている」そうだが、自ら兄弟の国黙って侵入して戦争を起こし、ウクライナに多大な犠牲を払わせておいて、そのうえ領土を奪い取ろうとしながらよくもそんなことが言えるものだ。ロシアが侵攻しなかったら戦争は起きていなかったのではなかったか。それでいて、プーチン氏はこんなことまで言っている。「今起きていることは悲劇だ。ウクライナの悲劇の終結に関心がある。ウクライナの安全保障に取り組む用意もある。トランプとの合意が、ウクライナの平和への道を開くことを期待している」と他人事のように語っている。これはトランプ大統領の発言にしても同じようなものである。トランプ氏はこう語った。「一定の進展があった。多くの点で合意した」。本当だろうか? そして、近い内にプーチン大統領と話し合うだろうと語ったようだが、現時点でそう感じたなら、今朝会った時に話し合えば良かったではないだろうか。

 こんな状態では、この問題は永遠に解決しないだろう。つまり、ウクライナ国内では今後も戦闘が続くことだろう。トランプ氏とプーチン氏の交渉力というべきか、説得力はこの程度なのだろうか。戦争はいつまで続くのだろうか。早く次の世代に変わって欲しいものである。

 さて、昨日ヒグマに人間が殺された衝撃的事態には驚いた。一昨日2人の男性が北海道羅臼岳へ登山していて、少し離れて歩いていたところ、ひとりがヒグマに襲われ衣服をくわえられたままヒグマに連れ去られてもうひとりの友人が警察へ届け出た。警察が捜索中だった昨日午後羅臼岳で遺体が発見されたというショッキングなニュースだった。これまでもよくクマに警戒するようにと、登山客などに注意が発せられていたが、現実にクマに襲われ命を落とすとは、珍しく随分衝撃的である。警察では、当分の間羅臼岳登山道への立ち入りを禁じると警告を発した。

 それにしてもクマに対するガードが甘いと思う。このところ北海道と言わず、日本全国の山村地帯でクマが出没し、その都度狩猟許可を持つ猟師が銃を手にクマのいそうな地域に入って、時により殺害、捕獲したり、そのまま逃がしたりしている。だが、実際にクマが出没する地区とそうでない地区を区分けるのは難しい。クマが出没しないと考えられた地区に、仮にクマが出没したら、その都度追い払うだけでは解決にならないだろう。これだけ頻繁に、況してや人間がクマに殺害される危険性があるところでは、厳然とした安全のためのルール作りが必要なのではないか。昨夜新潟県南魚沼市でも60代の男性がクマに襲われ怪我をした。

 実は、25年後の世界として、地球は沸騰期に突入して、東京の最高気温は45℃超となるそうが、気温上昇により森林のナラが枯れてどんぐりが減り、空腹に耐えかねたクマが人里に降りてくると予想されている。北海道はその先駆けとなっているのではないだろうか。

 話をぶち壊すことばかりやっているトランプやプーチンは、クマより危険な動物かも知れない。

2025年8月16日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com