6662.2025年8月9日(土) 参議院選の後始末に追われる政党

 6日の広島に続いて今日は長崎で「平和祈念式典」が行われた。今年は、現在戦争中のイスラエル、パレスチナ、ロシア、イランの代表者らも参列した他に、アメリカなど核保有国を含む95か国と地域から大使らが参列した。石破首相の挨拶を皮切りに被爆地長崎市長が、「長崎を最後の被爆地に」と世界へ発信した。今年は、初めて出席した台湾との同席を嫌ったのか、中国は欠席した。「ノーモア・ナガサキ」に賛同出来ないのだろうか。中国の他にも欠席した国がいくつかあったようだ。今日は、広島の大規模な式典に比べてどちらかと言うと控え目な式典だったように思う。長崎で新たに追加された原爆死没者は、3,167名で奉安された死没者は、201,942名に上がる。広島の犠牲者、354,186名を合わせると、2発の原爆は556,128名の罪もない人々を残虐にも殺害したのである。核開発が行われている間は、いつまでもノーモア・ヒロシマ、ノーモア・ナガサキと訴え続けて行かなければいけない。

 さて、先月参議院選挙が行われ、大敗を喫した与党・自民党内では総裁である石破茂首相の責任論から辞任論が強く、昨日開催された衆参議員総会でも首相支持派との間で参院選の責任論が交わされた。続投の意思が強い首相は辞任要求に対して譲らず、この進退問題は引き続きもめて長期化しそうである。

 同じく日本維新の会が、参院選ではやや勢いを失い比例得票数は過去最低となり、執行部の責任が問われている。維新は昨秋の衆議院選挙でも比例で大きく獲得票数を減らしており、今回の参院選でも危機意識は有していた。それが現実となった。前回参院選で780万票を獲得したが、先月の参院選では437万票にまで減らした。幹部の責任問題を問うべく、維新も昨日両院議員総会を開き、共同代表のひとり前原誠司氏が辞任し、その後任に藤田文武前幹事長を選出した。6年前の参院選ごろまでは維新は、上り調子でかなり発言権も強かった。その表れが、大阪府が目指す副都心制度、「副首都」の実現のための計画であり行動である。しかし、過去に2015年、20年と2度の住民投票では否定された。大阪万博など国民の目を大阪に向けさせ、多くの観光客が訪れることは結構なことだと思う。だが、地域住民が維新の計画を受け入れないのは、現在の万博跡地を利用、開発してカジノを設営しようとの計画が賭博場のマイナス・イメージとして影響するからである。維新はその点を充分考える必要がある。今のままでは当分の間維新が蘇るような気はしない。

 新体制で再建を図る維新に比べて、自民党の内輪騒ぎはどうもバタバタして見苦しい。こんな状態で政治が停滞しては、国外からも厳しい目で見られることだろう。

 問題となった日米間の関税問題でアメリカの軽薄にして杜撰な交渉テクニックに騙されて、誤解の相互関税をスタートさせられたのは、日本政府の足元が揺れていたからではないだろうか。まったくトランプ大統領は重大な事態を軽々しく受け取るから日米交渉において、肝心なる品目の関税に特例措置の15%も乗せして知らん顔なのである。とても大統領を務める資格なんてないような大統領である。これからも日米交渉の際は、交渉を担当する代表は余程慎重に言質を取り、合意を文書に作成して欲しいと思う。

2025年8月9日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com