芝白金の鈴木武朗さんからクリスマス・ランチのお誘いを受けた。白金台にある「ボエム」というイタリアン・レストランだったが、以前食事をした時は気候が良かったので、外のベランダだったが、今日は寒いことから屋内でいただくランチ・パーティとなった。店内へは初めて入ったが、19世紀のアメリカ風バーの雰囲気が漂っていて中々魅力的だ。
今日集まった人の中には、何度かお会いした人もいたが、中でも主役である横堀幸司さんが出色の存在感をアピールしてくれる。横堀さんは山田太一氏や大島渚氏らとともに、木下恵介監督の下で助監督を務めておられた。現在も映画監督として活動しておられる。麻布高校から2年浪人の後、早稲田を出られ、松竹に入られた。驚いたのは、横堀さんが高校で私の1年先輩の味岡亨さんと葉山水樹さんをよくご存知で、とりわけ味岡さんとは刎頚の友だということである。味岡さんとは話をしたことはないが、鵠沼の実家の近くにおられ、その姿はしばしば見て知っていた。弁護士の葉山さんともども鵠沼におられるが、葉山さんの健康状態があまりぱっとしないということが少々気になることである。葉山さんはラグビー部の先輩でもあり、一緒にスクラムを組んでいたこともあるが、卒業後一度もお会いしていない。幸い横掘さんが一度味岡さん、葉山さんを交えて鵠沼で一杯やりましょうということを言ってくれた。楽しみにしている。
ともかく楽しいムードのクリスマス・ランチだった。
先の総選挙で大敗北を喫した民主党が今日新しい代表を決定した。流石に前回の代表選に比べて黄昏模様の現状では華やかさがない。その沈滞した空気の中で海江田万里・元経産相が馬渕澄夫・元国交相を破り選出された。今後党の再建を担うことになる。
一方で明日開かれる臨時国会では安倍晋三・自民党総裁が新総理大臣に選出される。今日は閣僚人事があれこれ噂されていた。国交大臣のように過去3年間で5人も交替しためまぐるしいドラマは止めてもらいたいものだ。
さて、20日の本ブログで取り上げた銃乱射問題が一向に愁眉が開けない。アメリカのコネチカット州の銃乱射事件を機に、またもや出かかった銃規制の声が薄れて行くアメリカ銃社会の毅然としない姿勢には世界中が呆れている。オバマ政権は来月2期目のスタートを切る。筋の通る正しい行動なら、まともな国民の支持は得られるだろうし、仮にいくら反対があろうとも政治生命を賭けるくらいの覚悟なら思い切ってできるはずである。しかし、「あらゆる権限で悲劇を阻止する」という言葉は虚しく、現実的な行動はのろい。その間に全米各地で無法な銃撃事件が散発的に起き、尊い命が失われている。
乱射事件後、アメリカでは自分の身を守るとの市民の自己防衛論の高まりから、反って銃の特需を生んでいるという。加えて先日全米ライフル協会ラピエール副会長は記者会見で「武装した警備員がいれば、子どもの犠牲は防げたのではないか。銃を持った悪者を止められるのは銃を持った善人だけだ」と身勝手な言い分を述べた。更に全米の学校に銃で武装した警察官を置くべきだとまで主張した。こういう野蛮な考えが受け入れられるようでは、銃規制、悲劇阻止は絶望的である。
アメリカ国民は西部時代のカビの生えた論理を振りかざして相変わらず危険な社会に生きることを望むのか、或いはこの際思い切って銃を全廃する道を選び、いずれ銃撃事件とはおさらばする安全な社会を選ぶのか。
先進諸国の中で銃が自由勝手に持てる国はアメリカ以外にはない。さあ、アメリカどうする?