2054.2012年12月27日(木) 新党「日本未来の党」分裂のお粗末

  昨日自民党新政権が公明党と連携し、多くの難題を抱えて「危機突破内閣」と称して発足した。景気回復・経済再生、震災復興、消費税増税、外交、領土問題、等々目の前には問題が山積している。今度の内閣閣僚にはそれほどド素人は見当たらないようなので、実行力においてはある程度期待が持てるかも知れない。その点を市場が好感したのか、東証株価は今年の最高値、1万322円を記録した。円相場も円安が進み85円64銭で、漸く85円台へ戻った。

 政治の安定により、景気が回復すれば、これに越したことはない。

 さて、その一方で早くも何やらきな臭い匂いがする。結党僅か1ヶ月で「日本未来の党」が分裂の様相を呈してきた。結党当初から「国民の生活が第一」との合併の狙いは選挙目当てと見られ、その前途が危ぶまれていたが、やはり嘉田由紀子代表と「国民の~」代表・小沢一郎氏の間がこじれてきて、嘉田代表が軽々に年内に分党を示唆する発言をした。お互いの考えが合わないからこの際分裂は止むを得ないかの如き発言を聞いていると、嘉田代表の信念やガバナンスはどうなっているのかと疑問を感じる。まったく政党の体を成していない。衆議院比例区で「日本未来の党」に投票された342万票の大きな信頼をどう受け止め、どう考えているのだろうか。どうも嘉田代表には政党代表としての責任感が感じられない。こういう思いつきだけで行動する無責任な人が政党の代表の座に就いていること自体おかしいと思う。同党の所属議員17人のうち、小沢氏と行動をともにする人が15人いるので、「日本未来の党」は所属議員がたった2人の超少数政党となり、政党交付金(17人で約8億6500万円)もいただけなくなる。嘉田代表は選挙前の第3極ムードに押され、大分考えが甘かったように思う。原発反対に関して自身の考えがぶれたり、滋賀県議会から知事と政党代表の兼務の問題点を指摘されたり、今も迷走している。2期連続当選の現職・国松善次氏を破って滋賀県知事に当選して、新幹線新駅建設を認めなかった環境学者らしい颯爽としたデビューが世間を唸らせただけに、最近の新線建設容認のような偏向ぶりと今回の取り乱し方は別人の感がする。実際この竜頭蛇尾ぶりにはがっかりさせられる。

 自民党も原発再稼動へ向けて平静にしているが、本音では色気満々のようだし、どうも選挙さえクリアすれば何でもやってしまえという怪しい動きが見て取れる。まったく政治家には、ウソツキが益々増えてきた。

2012年12月27日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com