2077.2013年1月19日(土) リーダーの素養が見られない独裁者・橋下徹大阪市長

 今年は寒い。底冷えがする。そのせいで13日に降った雪が中々溶けない。日陰の道路上では凍結したままで車も人も気をつけないと危ない。降雪以来初めて車を運転したが、まだよほど目を凝らして運転しないと危ない状態だ。1966年12月に会社の同期生と出かけた箱根で、凍結した道路でスリップして車を岩壁にぶつけた苦い経験があるので、積雪後の運転は今でもちょっと怖い。

 さて、その雪の翌日開催予定の全国高校サッカー決勝戦が延期されたが、今日快晴の下で行われた。予定が延ばされて生徒たちも良いグランドコンディションの下で精一杯戦えたのではないだろうか。結果は2-2のまま延長戦に入ったが決着がつかず、PK戦の末宮崎県代表の鵬翔高が京都代表の京都橘高を破り、宮崎県勢として初めて栄冠を獲得した。当初主催者側は決勝戦の延期などはまったく念頭になかったようだが、両校の強い希望を斟酌して、また国立競技場が空いている今日を予約して絶好のコンディションの中で雌雄を決することができたことは良かった。ほんのちょっとした関係者の心遣いで、降雪下の最悪の状態で決行するか、或いは両校優勝というお互いに不本意な結論より、お互いの希望を取り入れた最良の状態で決着をつけられた選択は、すべての関係者にとって良かったと思う。中々生徒たちの気持ちを汲み取る手段を選択するというのは難しいものだが、今回関係者の出した結論はベストに近いものだったと思う。

 それに比べて、まったく教育的配慮がなされないのが、不祥事を生んだ大阪市立桜宮高校体育科の入試を橋下徹・大阪市長が急遽中止すると発表したことだろう。自殺者を出したこの高校には、確かにいくつも問題はある。だが、市長が話すようにそう簡単に対策や解決策が見出せるわけではなく、充分な時間と検証が必要だろう。この他にも市立高の運動部全顧問の総入れ替えを求めてもいる。更に、エスカレートして、もし通達を守らなければ予算をつけないとか、あまりの言いたい放題に周囲も呆気に取られている。何と短絡的で、教育的配慮を欠いた判断だろう。

 市長は同校を志望する中学生の気持ちを一顧だにせず、自分が権限を持っているからと自分ひとりの不遜な決断で押し切ろうとする。教育現場に民主主義も何もあったものではない。この人には、権限委譲とか、他人に物事を任せるという考えはまったくなく、権威を笠に着て周囲を怒鳴り散らし、すべてを自分で仕切ろうとする性癖があるだけだ。大阪市のことはすべて自分が仕切るつもりのようだが、大阪市は一人ですべてを処理できるほど閑な自治体なのだろうか。

 すでに市長のあまりにも独善的なやり方には、現場の教職員から強い不満と抵抗があるようだし、流石に下村博文・文部科学大臣も市長の一方的な判断に対して疑問を呈している。この種の独裁者風情が組織をぶち壊してきた過去の幾多の例をこの市長はご存知ないのだろうか。そのうちに市庁舎内に冷たい隙間風が吹き抜け、市職員が皆市長の顔色ばかり窺う恐怖政治に陥ってしまうのではないだろうか。市長にはこれまでしっかりした組織の中で働らいた経験、また管理者としての経験がないだけに、本当の意味でマネージメントというものが分っていないようだ。何か勘違いをしているのではないか。困ったお人である。

 さて、問題のアルジェリア人質事件について、対策会議に出席するため安倍首相は予定を早め、インドネシアから今朝未明に帰国した。事態は膠着状態になって、新しい情報は伝わって来ず、ひたすら事件の解決を待っている辛い状態である。

 現時点でアルジェリア通信の情報では、人質12人、武装勢力18人が死亡したと伝えている。安否が確認されていない外国人32人の中には、日揮㈱の10人が含まれていると見られている。いつになったら解決するのか。

 今日午後元横綱大鵬が亡くなられた。私より2歳若いが同世代だったので、共有できる価値観があったように感じている。30歳代半ばに脳梗塞で倒れてその後苦労されたようだ。横綱柏戸とは良きライバルとして、しばしば比較され、ともに柏鵬時代を築き一世を風靡した。この大相撲華やかなりし時代は相撲にも熱中しただけに、何とも言えず寂しい限りである。ご冥福を祈りたい。

2013年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com