2078.2013年1月20日(日) 円安進行の影響

 アベノミクス効果のお蔭で、株価は上昇し円安水準も継続している。先週末には、東証は日経平均株価が300円を超える値上がりで、終値も2010年4月以来2年9ヶ月ぶりに1万900円を上回った。円安も進行して一時90円台につけた。ニューヨーク外為市場では90円台で終わった。

 これだけ短期間に日本で円安が進むと、その反面自国通貨が高くなる国にとっては明らかに製品の輸出上デメリットがある。

 最近2ヶ月間に対ドル相場で、日本の円安が13.2%進行したのに反して、ユーロが5.2%、英ポンド5.2%、人民元0.1%、韓国ウォン2.9%、ブラジル・レアル0.9%という具合に軒並み自国通貨が高くなっている。所謂「独歩安」現象である。

 この傾向に対してアメリカ大手自動車メーカー政策会議は、オバマ政権に対して日本の円安誘導策に反対するよう求める声明を出したり、ドイツのショイブレ財務相も大きな懸念を表明した。またIMFのラガルド専務理事が直接的ではないが警告を発している。ラガルド氏は日本は円安誘導より財政再建に注力すべきであると尤もな提言をしている。

 その日本の借金は近年増える一方であるが、内閣府が18日に発表した「2011年度国民経済計算確報」によると、昨年11月末時点で政府が持つ資産を全部売っても、18.7兆円の借金を残ってしまう「債務超過」状態だったことがわかったという。国が新たな借金をし続けていることが原因である。内訳の大半は国債である。にも拘わらず、アベノミクスと煽てられ安倍政権は、補正予算と来年度予算で更に公共投資に資金を注ぎ込み借金を膨らます計画である。

 一方国内でも輸出関連企業は円安を歓迎している一方で、輸入に頼る石油関連企業では皺寄せは石油価格の値上げに反映されると危惧している。実際最近のガソリン価格の上昇は、レギュラー・ガソリン1㍑当り価格は、6週間で4.5円も上がったという。どちらかにとってプラスなら、他方にとってマイナスになるのが普通であるが、円安と円高のメリットをどう秤にかけるか難しいところだ。

 さて、昨日アルジェリア政府は突入作戦は終了したと発表したが、その後事件の詳細は一向に伝わって来ない。その間いろいろ情報が伝えられても、事実はどうなったのかまったく分らない。今日もこのままかと思っていたところ、午後10時過ぎになってアルジェリア・エンナハールTVが25人の死体が見つかったとだけ伝えた。事実を知るのが恐ろしくなってきた。

 今日夕方のNHK・TVニュースを観て懐かしく思ったのは、早くも始まった首都圏の私立中学校の入学試験だった。その映し出された光景が、母校・千葉県市川学園中学校の試験会場風景だった。遥か昔の今から62年前に受験した。当時は学校内で入学試験を受けたが、驚いたことに今年は2千名を越す小学生が受験したために、学校内ではなく千葉市内の大体育館で試験が実施されたとのことに浮世離れの感がした。当時も割合評判が良い中学校だったが、今ではかなり受験校として有名になったようだ。入学はしたものの父の京都への転勤により、サンフランシスコ講和条約が結ばれた2年生の2学期には転校した。懐かしい思い出として今も時折思い出すことがある。

2013年1月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com