3309.2016年6月4日(土) キューバへの旅

 8月下旬にキューバへ行こうと考えている。あのキューバ革命には若かった学生時代に熱を上げて夢中になり、革命の盟主フィデル・カストロ将軍に憧れたものだった。キューバ式社会主義体制となり簡単には行けなかった。漸く国際情勢の変化とキューバ経済の停滞により、昨年アメリカとキューバの間で国交が回復し、今年2月にはオバマ大統領がキューバを訪問し、熱烈歓迎された。アメリカ経済の支援を受けてこれからキューバ経済も復興に向かうのではないかと期待された。だが、アメリカとキューバの間には思惑の違いもあり、現時点ではアメリカの対キューバ経済封鎖は解除されていない。オバマ大統領は国交正常化を進めて来たが、アメリカ議会は正常化に否定的な共和党が多数を占める。仮にトランプ氏が次期大統領に就任すれば国交正常化は逆戻りとなるだろう。

 偶々今朝の朝日にフィデルの実弟であるラウル・カストロ国家評議会議長に次ぐ№2のディアスカネル国家評議会第1副議長に対するインタビュー記事が載っていた。思惑の違いは中々一気には解消されそうもないようだ。副議長はアメリカから得られない経済援助を日本に期待している。

 今回キューバへの旅行を決意したのは、私自身時間的にはフリーであり、幸い自由に考え、動くことができるので、誘われたのを特異な社会主義国家を知る絶好のチャンスと捉えて何とか革命の地を訪れてみたいと思っている。

 そもそもキューバ旅行を積極的に勧めてくれたのが、キューバに関わりの深いキューバ旅行代理店の池上和徳氏である。池上氏はジャーナリストではないが、亡父は戦前同盟通信ベルリン特派員として勤め、戦後レッドパージで追放されながらも左翼ジャーナリストとしてキューバに深く関わった。革命の翌1960年アジアの代表として海外のジャーナリストとともにフィデル・カストロ議長に招かれた経歴をお持ちの方である。池上氏はカストロ兄弟が生まれ育った住居やグアンタナモ米軍基地なども訪れるので、私のホームページ上のプロフィールを見てぜひ参加されるよう強く勧めてくれている。

 単にキューバ観光というのではなく、キューバ革命の息吹に触れることができるというのが大きな魅力である。よほどのことがなければ参加したいと考えている。

 さて、今日6月4日は中国であの天安門事件が起きてから27年目に当たる。中国政府にとっては大きな傷跡であるが、これを通常の出来事として躍起になって消し去ろうとする行動に走る一方で、自由及び民主化に対しては相も変わらず弾圧姿勢を続けている。中国の民主化は遠のくばかりである。

 もうひとつのニュースは、今日(現地では3日)かつてのボクシング世界チャンピオン、ムハマッド・アリが亡くなった。ベトナム戦争には徴兵拒否で反対し、また人種差別にはオリンピックで獲得した金メダルを川に投げ込んで差別したレストランにやり返した硬骨漢ぶりだった。とにかくソニー・リストンにKO勝してチャンピオンの座を奪った試合や、タイトルを剥奪された後にジョージ・フォアマンを倒して再びチャンピオンに返り咲いた「キンシャサの奇跡」と言われた試合が特に印象に残っている。とにかく強かった。享年73歳だった。ご冥福を祈りたい。

2016年6月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com