女子柔道の暴力事件が表沙汰になって、武道のような男子の専売特許的だったスポーツでは、これまで女子選手に対する細やかな配慮に欠けるところがあり、それが日本女子選手の活躍の足を引っ張っていたのではないかと危惧していた。
ところが昨日日本女子アイスホッケー・チームがデンマークに快勝し、他の種目に先んじて来年のソチ冬季オリンピックへの出場を決めた。長野大会以来2度目の出場であるが、この時は開催国としての特権により出場させてもらったものだ。とにかく、アイスホッケーの本場であるノルウェイ代表チームに逆転勝ちしたことから勢いがついてきた感じがしていた。
そして、女子スキージャンプの高梨沙羅選手が同じ日に2つのワールド・カップを征して、今年6回目の優勝を飾り、世界チャンピォンへの道をひたすら快走している。
更に、昨夜開かれた女子選手の華やかな舞台である、フィギュア・スケート4大陸選手権では、1位が浅田真央選手、2位は鈴木明子選手、そして第3位は村上佳菜子選手が占め、日本選手が上位を独占して日本女子選手の意気軒昂とした圧倒的な存在感を示した。
まさに昨日は日本女子選手の快挙に沸いたのである。柔道代表チームも挫けることなく、巻き返して欲しいものである。ただ、柔道はどうも連盟のお偉方に、女子選手への心配りがないようで、それが今後どうなるのか、全柔連も腹を据えて長期的な視点に立って柔道界を立て直して欲しいものである。
さて、昨日地味ながらひとつの地方首長選挙が行われた。地方都市で4選を目指していた現職市長を破り45歳の初顔が当選したのである。沖縄の浦添市で行われた市長選である。米軍基地反対ムードが充満する沖縄県の中で、1996年の日米合意に基づいて那覇軍港の浦添市沖への移設受け入れを表明していた儀間光男・前市長を破ったことは、市民が軍港受け入れに強く反対しているということをはっきりさせた。政府はあくまで日米合意を守るといっている以上、今後また新たに難しい問題を提起することになった。