訪ロした安倍首相の特使・森喜朗元首相は昨日プーチン大統領と会談した。今日もナルイシキン下院議長ら要人と会談した。日本としては対ロシア交渉となると最も重要な北方領土問題を無視することはできない。プーチン大統領は得意の柔道に準えて北方領土解決のためには引き分けがあっても良いのではないかと日本の譲歩を引き出そうとしているようだ。今回森元首相は安倍首相とプーチン大統領の首脳会談のお膳立てをすべく、安倍首相の親書を携えて首脳会談を持ちかけたところである。恐らく5月連休ごろに設営されるのではないかと推測されている。
ところで、プーチンのいう北方四島の引き分けとは何を意味するのか。4島のうち2島返還とも、3島返還とも噂されているが、ロシアの思惑はどうなのだろう。ロシアとしては、シベリア方面の開発と天然ガス資源の開発を考えると地理的、経済力的にも日本が最も有力な連携相手国となるであろう。何とか日本から協力の手を差し伸べてもらうためにも日本と平和条約を結びたいと思っているが、日本人の北方領土への熱い思いを考えると一方的に自国の論理だけを押し通すわけにも行かず、北方四島はロシアのものだと突き放すわけにいかない。
そもそも北方領土は現在もめている尖閣諸島や竹島とは遥かに次元の違う領土問題であり、尖閣、竹島以上にその所属は歴然としている。旧ソ連が大東亜戦争の戦利品として奪い取ったものであることは国際的にもはっきりしている。終戦間際になって突然参戦布告をして、日本が交戦したわけでもないのにとんびが油揚げをさらうように強引に四島を掠め取ったものである。しかも島に居住していた島民を追い出して占領した。ソ連が言うには、領土として戦利品のない交戦国・ドイツの代りに勝者としての戦利品として、正当にソ連領としたものだと豪語したほど理不尽なものだったのである。現在問題解決を一層複雑にしているのは、北方四島には今や多くのロシア人が定住し彼らが独自の生活を送っていて、島もロシアが完全に実効支配していることである。
この現状を今後どうやって元通りわが国にとって引き分けではない、全島返還として完遂させることができるかが最も重要な課題である。
今日は韓国と紛争中の竹島の日本領土を訴える「竹島の日」でもあり、竹島が所属する島根県隠岐の島町では記念式典が開かれ、内閣府政務官を始め19名の国会議員が出席するほど盛り上がった。これに対して韓国政府は反発を強めており、これも頭が痛い問題だ。
10年ばかり前に「隠岐の島観光大使」のお話をいただき、そのつもりで島のPR図なども描いたことがあるが、ある一点で役場と意見が違わずお断りした経緯がある。お引き受けしていたら、竹島問題にも引きずりこまれることになったかと考えるのは少し思い過ごしか。
さて、今年も確定申告のシーズンがやって来た。これまで検算に検算を重ねて漸く青色確定申告提出書類の資料を整理し終えた。いつもながら面倒な書類作成には些かうんざりしているが、一応個人事業主として申告することは国民の義務でもあり、過払いの税の還付を受けるためにも申請しなければならないので、面倒ではあるがこれは責務と捉えている。自分自身毎年パソコンによる申告書を作成する気持ちになりながら、マスターするために必要な時間が中々思うように取れない。結局今年も手書きによる申告となってしまった。手作業で生真面目にひとつひとつ振替伝票に書き込み、仕訳帳を書いて、領収証を揃えるだけで1ヶ月ぐらいかかる。それでも今年はスタートダッシュが早く、殊勝にも年明けとともに準備を始めたので、今日何とか準備完了というところまで来た。
来週月曜日に会員として玉川青色申告会へ行って相談のうえ、提出書類を作成してもらうつもりである。税務署に書類を提出するまでは喜ぶわけには行かないが、取り敢えず一安心というところだろうか。