昨日の始発電車から乗降場所が変わった東急東横線・渋谷駅移転の様子をメディアが大きく取り上げている。改めて立体的な図を見ると、プラットフォームを地上2階から地下5階へ移すのは大工事だったんだと思う。これまでに5つの鉄道路線が一度に接続されたような例はないらしい。それが繁華街の渋谷の駅の場所を移動させて、地上から地下に潜らせ横浜から埼玉まで一本にしたプロジェクトは驚きである。いろいろ地域を売り込むアピールもいい。海のない埼玉県民に横浜を案内するとか、乗り換えなしでミナト・横浜から小江戸・川越へとか、横浜と埼玉県が相乗効果を狙ったPRをしきりに展開している。
ただ、以前に比べて不便になった点があることも否定できない。これまでの東横線・渋谷駅からJR渋谷駅、京王・井の頭線渋谷駅、さらに東京メトロ銀座線・渋谷駅への乗り換えが複雑で面倒になり、場所的にも遠くなったことである。JRへの乗り換えが不便になったことは将来解消されるにしても、ちょっと困ったものである。中々すべてが思うようには行かないものだ。いずれにせよ近々乗降して利不便を体験してみようと思う。
多少有難いと思うのは、若干保有している東急電鉄株式が、アベノミクスの恩恵?もあって最近値上がりしたことぐらいか。
さて、5日から開かれていた中国の国会に当る全国人民代表大会(全人代)第12期大会が今日閉幕となった。5年ごとに開かれ、習近平・新国家主席や李克強・新首相からいわゆる施政方針が話される。多くの課題を抱えている中国は、今年度の経済成長率を前年度並に7.5%と発表した。経済がやや低迷気味な中で、国内では環境汚染、官僚の汚職、経済格差など多くの問題が露呈して国民の不満も高まっているようだ。今後新指導部体制がどのようにこれら目の前の難問を解決していくのか注目してみたい。
それにしても対外的に主権と領土を守ることや、外国をいかにあくどく非難しても畢竟中国指導部にとっては併せて愛国的発言を声高に叫ばないと、国内世論を抑え込めないという小児病的悩みを抱えているのは国家としては少々滑稽だと思わざるを得ない。
実際北京の人民大会堂会場内は各地区代表ですし詰め状況である。驚くのは国家の最高議決機関とは言え、出席者が3千名弱もいてこれでは議論なんてできる筈もなく、すべてことはシナリオ通りに進められていることだ。代表者が壇上から声明を述べるだけに終わって、会場は事前に決められた事案をただ単に承認、追認の場となっていることである。習国家主席の承認賛否などは、約3千名の投票に対して反対、棄権合わせて数人というできレースなのである。
他国の内政のこととは言え、こういう非民主的な場で対日関係を決められたのではあまり好い気がしないものだ。