橋下徹「日本維新の会」共同代表が頑なに放言を撤回しないと強気の姿勢を押し通していたが、ついにアメリカとアメリカ人に謝罪し、発言を撤回すると述べた。つまり沖縄米軍司令官に風俗業活用を働きかけたとの非常識な発言を撤回し、米軍と米国民にお詫びすると釈明したのである。だが、一方で肝心な従軍慰安婦発言については撤回する意思がなく、相変わらず「戦場の性の問題をタブー視していたら女性の人権は守られない」とピントのボケた持論を展開している。
ところで、今日小中陽太郎さんの「翔べよ 源内」の最終講義終了後、懇親会で「降る雪や明治は遠くなりにけり」で知られる俳人・中村草田男の娘さん、中村弓子・前御茶ノ水女子大教授と話した折りに、彼女が橋下発言を厳しく批判し、昨日二人の韓国人元従軍慰安婦の橋下氏との会見ドタキャンについて、会見が橋下氏の政治的立場を結果的に有利に導くことになりかねないので、反ってキャンセルは良かったと言われた。更にこの騒動で憲法改正の動きが頓挫して改正が難しくなるのではないかと喜んでおられた。まだまだ憲法問題に決着がついたわけではなく、また自民党や「日本維新の会」もそう簡単には諦めるとは思えないが、着々と準備を進めつつあった運動がトーンダウンすることは思いがけない福音だ。
今日もう1人具体的な話を交わしたのは、アジアを歩いてドキュメントを書き、著書「ビルマとミャンマーのあいだ」をいただいたことがある瀬川正仁さんだ。NHK・BS旅番組取材のために瀬川さんが近々ミクロネシアへ取材に出かけ、トラック島にも行かれるという話だったので、私がトラック島から帰ってから情報を提供することを約束した。
さて、橋下発言撤回のニュースにやれやれと思っていたところ、今日の日経夕刊に「米軍で性暴力深刻」との記事が掲載された。橋下もひどいが、アメリカも偉そうなことを言っている割に、やっていることはろくなものじゃない。これでは橋下発言を世間に認めさせ、ただ勢いづかせるだけではないのか。米軍も綱紀粛正に取り組む必要がある。
こうなると何ともはや、情けないというより、本音と建前の使い分けなんて奇妙な考えが浮かび上がってこないとも限らない。