2228.2013年6月19日(水) トルコに続きブラジルでもデモ

 今トルコでイスタンブールを中心に連日各地でデモが続いている。2020年オリンピック開催都市として立候補しているイスタンブールのこの荒れ模様が、開催都市として安心できるものなのかどうか極めて憂慮されている。9月に開催都市は決定されるが、当分イスタンブールの治安状態から目を逸らすことはできない。

 そんな折も折り、来年サッカーのワールドカップが、また2016年にオリンピックが開催されるブラジルで地下鉄とバスの料金値上げに反発した市民が、ワールドカップ開催反対を叫んでデモを引き起こした。サッカー王国のブラジル国民が名誉あるワールドカップ自国開催に突然異を唱えるとは、あまりにも想定外のことである。

 結局地下鉄の料金が値下げされることで反対派が納得し騒ぎは収束へ向かうことになった。しかし、こんな安易で不自然な解決法があるだろうか。まるでわが国の政治家の心情的な解決テクニックと同じではないか。

 さて、その日本の政治家に無思慮な発言で物議を醸し、猛反発を食らった自称大物政治家が現れた。その人物とは、これまでも度々軽率な発言をして顰蹙を買っていた自民党政調会長の高市早苗代議士である。先月当ブログでも村山発言に関する高石氏のコメントについて取り上げたばかりであるが、高石氏は異常なほど目立ちたがり屋で些か自意識過剰の傾向があり、これまでもしばしば場にそぐわない発言や、真意を疑わざるを得ないほど公平感を欠く発言をして周囲をハラハラさせてきた。

 今度の問題発言は一昨日自民党兵庫県連主催講演会の質疑の場で飛び出した。彼女が発したのは、原発被災者の神経を逆なでするような言葉だった。その言葉とは「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」である。どうしてこんな発言が出るのか。被災者への思いやりも、弱者へのいたわりや同情心もまったく感じられない。原発再稼動を目指す自民党の考えに添ってつい口走ったのだろうが、党の考えには添ったが、被災者の気持ちにはまるで寄り添っていない。

 早速野党国会議員を始め、与党議員や自民党福島県連からも強い憤りの声がぶつけられた。あまりにも厳しい反響と批判に高石氏は一転して謝罪し、エネルギー政策に関する発言すべてを撤回するとした。反省の言葉や態度から察してどうも本心から詫びているようには思えない。こんな人物が自民党三役のひとりである。この人は野党議員が言っているように、国会議員としての資質に欠けるのではないか。またいずれ同じ過ちを繰り返すことになるだろう。それにしてもどうしてこのような欠陥人物が堂々と国会議員として大きな顔をして、また党の幹部として活動の場を与えられるのだろうか。愕然とするばかりである。

2013年6月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com