昨日第183通常国会が閉会となった。参議院選公示は7月4日、投開票は21日であるが、これから7月の参院選挙へ向けてヨーイドンである。それぞれ与野党とも自党の利益ばかり考えて、昨日は参議院本会議で安倍首相への問責決議が可決され、その結果重要法案が廃案となってしまった。良識の府とされている参議院のあり方が問題である。気がついたら国民不在のまま政治家の私利私欲、党利党略に翻弄されていたという風刺劇である。
ついては、今日参議院議員選挙に向けて「日本維新の会」が、選挙公約を発表した。その中で2030年代に脱原発を約束することを発表した。しかし、どうも素直に受け取れない。確か石原慎太郎共同代表は以前から、原発稼動を訴えていたはずである。それが重要なマニフェストの中で正反対の脱原発となった理由について何も触れていないので、狐につままれたような気持ちである。
明日の朝刊の解説を見てみたいと思うが、察するに最近の「日本維新の会」に対する風当たりの強さに、一歩退いてから人気を引き寄せて、再び原発再稼動政策へ舵を切るのではないだろうかと考えてしまう。
どうも維新のマニフェストは素直に受け取れない。
さて、一昨日と昨日は大手企業の株主総会が各地で開かれたが、いつになく今年は話題を提供する株主総会が多かった。それは今日、明日と続きまだまだ花盛りである。その中で注目は、西武ホールディングスと株式の3分の1を握るアメリカの投資会社サーベラスとの間の主導権争いで、それは今後も継続されるようだ。次いで川崎重工と三井造船の合併交渉の破綻から川重社長、会長が解任された直後の川重株主総会、3番目が沖縄電力を除く、電力会社8社の総会で、株主から動議提案により原発廃止を求めたが悉く否決されたことである。その後8社は揃って原発再稼動の申請をした。何だ、このパフォーマンスは?
今朝の朝日社説は電力会社に対して「もう昔には戻れない。原発を抱え続けるのはしんどい、という事実です」と訴えている。電力会社の幹部には分らないかなぁ。