今日は都内でも35.3℃という猛暑だったが、甲州市では38.2℃、館林市では37.8℃を記録した。これから日に日に暑くなるかと思うとぞっとする。猛暑続きに連日熱中症で倒れる人が千人を超える有様であるが、暑さの中で大雨、雷が襲い都内で落雷により亡くなる人も現れた。
天候が不順なら交通機関の事故も内外を問わずひっきりなしである。一昨日サンフランシスコ国際空港で着陸に失敗したアシアナ航空機に続き、昨日アラスカでも小型飛行機が墜落して乗員・乗客10名が亡くなった。それだけに留まらず、カナダでは無人の原油積載列車が突然暴走して脱線し、火災を発生させ、多くの死者、重軽傷者を出した。北海道ではJR特急車が事故を起こした。
事故続きに相当うんざりしている時に、今日国の新しい規制基準に基づいて4つの電力会社が5原発10基について再稼動に向けた安全審査を原子力規制委員会に申請した。
これとは別に、新潟県が東京電力に対して柏崎刈羽原発の新施設建設は容認しないと態度を硬化させている。泉田裕彦知事の言い分は、福島第一原発がまだ収束していないにも拘わらず、柏崎刈羽原発の再稼動を前提にした施設の拡充は認められないというものである。結局話し合いは物別れとなり、東電としては2年連続赤字決算を何とかしたいと考えている以上、これからあの手この手を使い再び安全審査の申請を考えることだろう。
今日の4電力会社の申請云々に拘わらず、自民党が参議院選挙で圧勝してねじれ現象を解消したら、いよいよ原発再稼動に向けた動きを加速させることだろう。
ここでもう一度冷静に考えて欲しいのは、自民党は経済界の要望に耳を傾けるばかりでなく、国民の不安に応えて放射能の怖さ、安全性と核のゴミ処理について真剣に考えてもらいたいということである。ある有識者が言っていたが、これから人口が減り、社会のサイズが小さくなると当然電力も少なくて済むようになる。それに合わせれば、今でも節電、特に無駄な電気の使用を控えることによって電力の消費を抑え、何とか現有電力量で需要を賄うことができる。
電力の発電施設を作るのではなく、電力の消費を抑えることを国の大きなテーマにして節電に頭を切り替えることができないのだろうか。