昨日の日経夕刊に6月末時点における世界の主要企業の時価総額ランキング・リストが掲載されていた。この半年間で順位の入れ替えが激しいが、驚いたのは米国企業がベスト10の内9社を占めていることである。アメリカの経済もやや落ち目と言われながらも、その底力は流石だと思う。このリストは国際的な企業の栄枯盛衰が分って中々興味深い。
半年前には米国企業のベスト10入りは5社だったが、それが今回は9社に増えた一方で、中国企業が3社から1社に減少したのは、経済の安定性が高い先進国の企業に投資マネーが回帰していることと、中国勢の後退が目立つと日経は分析している。米国経済の復活と中国景気の変調を象徴しているとの株式専門家の同じような見方もある。
日本企業はどうかと言うと、トヨタが韓国のサムスン電子を抜いて、アジアの製造業の中でトップの座に就いた。だが、その順位は18位で、半年前の27位から繰り上げたとは言え、戦後しばらくして経済大国と賞賛されたことを考えるとアメリカや中国、スイスの企業に伍して中々苦戦している。しかもかつては存在感のあった巨大メーカーのシェアが全般的に下がったのは、製造業が物づくりの雄であるだけに少々寂しい。リストを眺めてみると気がつくことは、現代風のIT企業の進出が目覚しいことである。また、全企業のトップを占めているのはエクソンモービルであるが、以下10位内にアップル、マイクロソフト、グーグルなどメジャーIT企業が顔を覗かせていることである。
それにしても100社以内に入った日本企業の数も減った。トヨタ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日本たばこ産業(JT)、ソフトバンク、NTTの僅か5社にしか過ぎない。日本企業でも重厚長大産業が姿を消し、ソフトバンクのようなIT企業がランクインした。これからもいろいろな新興企業が顔を出し、古手の斜陽会社が姿を消していくのだろう。
さて、今日は妻の68歳の誕生日だが、まったく意識していなかった。二男の嫁から誕生祝のお花を贈ってきたので、漸く意識したところだが、4月23日のシェークスピアの誕生日、7月4日のアメリカ独立記念日や14日のパリ祭は覚えているが、妻の誕生日なんてまったく覚えていないと皮肉を言われたところだ。大分前アメリカの学校でアメリカ人が絶対忘れてはいけない記念日は、独立記念日、配偶者の誕生日、結婚記念日だと聞かされたことがある。妻の誕生日は覚えているが、普段はあまり意識しているわけではない。しかし、これからは偕老同穴を思えば、妻の誕生日を意識するようにしないといけないのかも知れない。