このところ気象の変化が激しく、日本国中自然災害に遭遇して北から南までてんやわんやの大騒ぎである。昨日は東北地方と西日本を豪雨が襲ったが、関東地方でも部分的に集中豪雨にやられた地域がある。恒例の隅田川花火大会も開始後たったの30分で中止となった。秩父宮ラグビー場で行われていたアイドル・グループのコンサートも降雨のため途中で中止となった。
今日は山口県内を集中豪雨が襲い、萩市や津和野町のような観光地は道路が冠水して交通が遮断されるありさまである。今年は暑さも異常であるが、この気象異変は「マヤ暦」が予想している「地球最後の日」が刻一刻と近づいているのではないかとさえ思うことがある。
さて、自然災害を防止するのは現状では人力では如何ともし難いが、人間の愚かさで防止できる災難を逆に招き寄せている愚かな実例も世界中枚挙に暇がない。
今月3日エジプトで、軍部のクーデターによって大統領の座を追われたモルシ前大統領支持派のデモ隊に、警察治安部隊が発砲し、朝日新聞によれば75人が死亡し1000人が負傷した。モルシ支持派は態度を硬化させ、引き続きデモを計画しているが、この騒乱状態を憂慮した軍部が、騒乱収拾のために介入することを匂わせており、そうなれば事態は益々悪化する恐れがある。
一昨日パキスタン北西部の部族地域で宗派同士の対立で爆弾が仕掛けられ、57人が死亡した。つい数日前にはインド・ビハール州の小学校で給食中毒事件により23名の小学生が亡くなり、毒を混入したその犯人が逮捕されたが、捕らえてみれば同校の女性校長だった。
4月にはお隣のバングラデッシュの首都ダッカの縫製工場でビルが崩壊して、1100人以上の死者を出した。
最近の悲惨な事件だけでもまだ他にも沢山ある。これらは人間が作り出した人災と呼べるものである。国内で自国民を相手に殺害事件を起こしているが、仮に外国を相手に同じことをやれば間違いなく戦争になる。そうすればこの程度の犠牲では済まない。結局人間に本物の知恵と自制力がどの程度あるかを試されているわけだ。もう少し賢く行動できないものか。人間は考える葦ではないか。