最近外交関係が険悪な日韓の間で、ここ数日お騒がせ韓国人の言動が注目を浴びている。
ひとつは、韓国・ソウルで一昨日行われたサッカー東アジア・カップ男子最終戦で、日本が韓国を2-1で破り優勝した時のスタンド風景である。そのスタンドに「歴史を忘れる民族に未来はない」と書かれた大きな垂れ幕と、韓国人にとって英雄とされる安重根ほか1名のばかでかい肖像画が掲げられたのである。国際サッカー連盟(FIFA)は、試合場に政治的メッセージを掲示して対戦相手国を中傷することを禁じている。昨年のロンドン・オリンピックで韓国サッカー選手のひとりが、対日本戦で「竹島は韓国領土」と書いたジャージーを着て、退場を命じられ、処罰されてまだ1年も経っていない。
日本サッカー協会は東アジア・サッカー協会に対して調査を要望した。この結果がどう出るかは現在分らないが、下村文科相は、遺憾の意を表明しその国の民度が問われると思うと述べたが、文科相がそんな余計なことを言う必要はない。やり返されて双方の応酬がいつまでも続くことの方がむしろ問題である。遺憾の意だけで充分ではないか。
もうひとつ話題となっている韓国人の言動とは、中央アルプス山中の遭難騒ぎである。20人の韓国山岳会のメンバーが登山中バラバラの行動をして行方が分らなくなったというお粗末である。私も学生時代に中央アルプスの宝剣岳に登ったことがあるが、われわれが知る縦走登山とはそんなに大勢が参加するものではない。仮に20名いたとしても20名をいくつかのグループに分け、それぞれのグループをリーダーがしっかりまとめ、全体としてチーフ・リーダーが統率する行動様式を取っていた。従ってチーフ・リーダーが絶対的権限を持ち安全第一に登山をすることが大切である。
韓国山岳会も一昨日入山した時までは同一行動を取っていたようが、あとはチーフ・リーダーがおらず行動はバラバラだったようだ。日本人山岳ガイドはおらず、リーダーが日本の山に経験があるという程度で、20人の行動を把握しておらず雨と霧の中をいくつかのグループで彷徨っていたらしい。どうも登山のイロハも知らない山岳会で、3000m級の山に登りたいとの一念だけで、登山を舐めていたのではないかと思える。今日現在3人が死亡し、1人が心肺停止だという。
折角日本アルプス登山を楽しみに来られたのに残念なことだ。数日来の悪天候続きで、捜索にヘリも飛ばせず、地元の捜索隊が山中に分け入った。いずれ山岳会代表者から何らかの説明がなされるだろうが、登山計画が強行スケジュールだったうえに、20人全員に世間の常識と登山の初歩的知識が欠けていたようだ。
3つ目は、今日にもアメリカ国内の公園に韓国人従軍慰安婦の記念像を建てる儀式が行われることである。日本人にとっては、過去の歴史の負い目を将来に亘っていつまでも負わされ続けることであり、政治、外交レベルでもう少し解決へ向けた行動を起こせないものか、いかにも歯がゆい思いである。アメリカ国民にとっても、他国同士のいがみ合いの歴史的現象を自国の土地に形として残されることはあまりすっきりした気分にはなれないのではないだろうか。
それにしてもこのところ日本は韓国旋風にやられっ放しではないか。是は是、非は非として、お互いに突っ張り合うのは好い加減にして、そろそろ建設的な話し合いをすべき時ではないだろうか。