6100.2024年5月4日(土) 仮面を被った差別主義者バイデン大統領

 アメリカのいくつかの名門大学で、イスラエルのパレスチナ・ガザ地区攻撃に反対する学生デモがキャンパスを封鎖したことに対して、大学が警察隊を導入し排除した。これに対してバイデン大統領は学生たちの不法な行為を批判し、アメリカは自由が認められた国ではあるが、無法は排除されなければならないと厳しく非難した。トランプ前大統領もそうだが、バイデン大統領も来る11月に行われる大統領選を考えたうえでの言動で、アメリカの移民に対する忖度発言である。これによりバイデン氏は、学生らの票を失うことは明白である。

 そのバイデン大統領が、1日の選挙集会で「日本人は、ロシア、中国、インド人と同じく外国人嫌いだ」と思いもかけない無茶ぶり発言をした。ロシアと中国をけなすだけでは、パンチが効かないと考えたのか、同盟国である日本、及び中国と対立しているインドを人種主義の巻き添えにしてやり玉に挙げ、国内の移民から支持を得ようと考えたのだろう。

 先日訪米した岸田首相を随分持ち上げ、アメリカの望むように国防費を増額した日本の対米追従外交を緊密な同盟関係を強めたなどとお世辞を言っておきながら、このように日本人の心象に傷をつけるような発言を軽々に行うとは、バイデン氏の人格に問題ありと言わざるを得ない。

 この大統領発言については、早速日本の外務省が正確な理解に基づかない発言で残念だとアメリカ政府に申し入れた。この発言については、大統領の代弁者ホワイトハウスは、謝罪には応じず今後も同様の発言を行う可能性は「大統領次第」で起こり得ると釈然としない回答をした。こんな考えで日本との同盟関係を強調するのは、おこがましいと思う。
 バイデン大統領の移民に対する認識が欠けている点は、大統領再選に向けた資金調達イベントで、アメリカ経済における移民の役割を強調する発言の過程で、「われわれの経済が成長している理由のひとつは、あなたたちや他の多くの人々のおかげだ。なぜか?われわれが移民を歓迎しているからだ」と心にもないことを述べたことだ。アメリカ人が心から移民を歓迎しているだろうか。これまで国の発展の過程で、人出不足を補完するための便法のひとつとして移民を受け入れていただけではないのか。アメリカ国内における人種差別は、過去においても国際的な問題になっている。今でもアフリカ系黒人らに対する虐待や差別は枚挙に暇がないほどである。こんな恥部を覆い隠すように移民歓迎をアピールしたところで、すでに馬脚は表している。誰も大統領の発言を信用しないだろう。

 一般的にアメリカ人の移民差別感に基づく人種主義は、今から160年も昔のリンカーン大統領によって出された奴隷解放宣言以降も、それほど解消されたとは思えない。

 こんなバックグラウンドがありながら、日本人やインド人に抱く差別感はとても理解出来ない。これほど頭が回らない人物がアメリカ大統領となり、今再び大統領の座を射止めようとしている。大統領自身もさることながら、ホワイトハウスの回答も似たり寄ったりである。アメリカ人の黒人差別主義と狭い了見には、今更ながら呆れるばかりである。

 日本政府もこんな非民主的なアメリカに滅私奉公するような追従外交に見切りをつけ、もう少し大人同士として1対1の正常な対等外交を行うよう再考すべき時ではないだろうか。愚かなバイデン大統領には、つくづく愛想が尽きる。

2024年5月4日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com