麻生太郎・副総理の馬鹿げた放言に対して海外から非難の声が寄せられ物議を醸しているが、国内には麻生発言収拾のために貴重な時間を割く余裕なぞない。国会議員としてあるまじき麻生氏の反省を求め、議員辞職を要求したい。そうでなくても国を貶める議員にはさっさと辞めてもらいたいものである。
日本国民が知らない間にアメリカは沖縄のオスプレイ配備をどんどん進め、自分たちの思い通りに日本国内基地の配備計画を進めている。横田基地にもオスプレイ配備の準備を進めていると米軍司令官が語っている。ところが菅義偉・官房長官は「承知していない」の一点張りである。だが、密かに配備計画は進められているのは周知の事実である。官房長官は知ってか、知らずか惚けているが、米軍の狙い通りに進められていることは間違いない。いつも通り最後に米軍が事後報告し、日本はやむなく受け入れるというシナリオになるのではないか。もう米軍の安保条約上の行動は、日本政府がいくら反対しようが、どうにも止められない仕掛けになっている。
福島第一原発についても汚染地下水が海へ流れ出たり、東電の情報隠しが明るみに出たり、一向に「事件」は収まる気配がない。これだけ問題が山積しているのに、麻生発言やら、極右の稲田朋美・行政改革大臣の靖国神社参拝発言、高市早苗・自民党政調会長の村山発言はおかしいとの再発言など、個人ベースで失言、放言が後から後からひきもきらない有様である。組織内の申し合わせや規律なんてあったものではない。
こんな「空気が読みない」政治家が多くなり、外国との話し合いができる政治家が少なくなった。国際化時代に日本の政治の何と情けないことであるか。
昨日はエジプトの軍部クーデターから1ヶ月が経ち、デモは一層拡大してエジプト社会は益々混迷の度を深めている。日本は手も足も出す出番がない。存在感が益々薄くなる日本外交である。
イランでも昨日大統領を8年間務めた強硬派のアフマディネジャドから穏健派のハサン・ロウハニ師に交代した。これまで強硬派だったアフマディネジャド前大統領から穏健派の大統領に代ったことは国際的に孤立していたイランが、再び国際社会の仲間として迎えられる条件が整いつつあることである。しかし、この国のネックは、政治の2頭制であり、大統領より権威と権限のある最高責任者としてハメネイ師が大統領の上位に君臨していることだ。国の舵取りが大統領に完全に委ねられないことが最大の問題だ。その中で本来なら日本もその動きにアドバイスを期待される存在である筈だが、現在の日本の政治・外交力ではとても無理か。
とにかく日本の政治は、国際的にはまったく機能していない。まぁ国内でも政治家が真っ当な政治力を行使できないのだから、それは望む方が無理なのかも知れない。