6058.2024年3月23日(土) 桜の満開はまだまだ先か?

 今日は広島に勤務中のサラリーマン1年生の初孫の誕生日である。この桜咲く季節が来ると春が来たとの感傷が湧いてくる。彼がまだ小学生だったころ、我が家の近くの桜並木の名所・呑川のほとりを一緒に歩いていた時、桜は満開だった。それから毎年この辺りを歩いて感じるのは、桜の開花が年々早くなってきたことである。これも地球温暖化のせいだろうか。それが、今冬は真冬になったり、夏日になった日もあるほど気候の変化が甚だしく、待ち望んでいる桜はまだ蕾のままである。とりわけ開花が遅れていると思うのは、書斎から窓越しに数軒先にある小さな宮前公園の十数本ある桜の大木に開花の兆候さえ見られないことである。やはり新年度のスタートとなる4月には、桜が咲いていないと心なしか寂しい気持ちになるものである。今日の天候も雨模様と聞いたので、小雨降る中を傘をさしてウォーキングに出かけ桜並木を歩いてみたが、桜はまだ蕾の段階で今月中に満開となるかどうかは分からない。

 今日から月末まで皇居内にある600mの乾通りでは桜の一般公開があって、外国人を含む多くの観光客が、坂下門から皇居内へ入った。しかし、やはりまだ早くてもう一度来たいと言う人がかなりいたようだ。桜の開花が遅れているのもこれも気候変動のひとつの影響だろうか。

 さて、今週は株式相場も上り調子で株価も史上最高値を計上したり、今年の春闘では組合の賃上げ要求に企業が満額や、それを上回る回答で応えるなど経済界にとっても好景気を象徴するような業績に、国民はウハウハの状態かと言えば必ずしもそうでもない。物価の上昇がそれを帳消しにしてしまうのである。企業が好決算を計上したのは、企業自体の努力によるところが大きいが、それ以上にこのところ法人税率が下がり続けた恩恵に救われている。先に本ブログでも取り上げたが、日本の法人税率は、最高だった1980年代は実に45%だった。それが徐々に引き下げられ、2012年度からは25.5%まで下がり、以前に比べて半額近い法人税率となった。こうなれば当然「濡れ手に泡」式に企業の利益は増える。消費税10%の確実な収入増も貢献して法人税引き下げに影響を与えた。資本金10億円以上の大企業では、先日の国会で田村智子共産党委員長がされた質問の中に、過去30年間の利益と税負担率が提示された。1992年度に比べて30年後の2022年度の税引き前利益額が、11.2兆円から61.9兆円に増えたのは、大企業の税負担率が58.9%から16.7%に大幅に下がったからである。このうえ経団連は更に法人税率の引き下げを求めた。

 この経団連の要求に対して企業献金が欲しい自民党は、2024年度の税制改正大綱で法人税の引き下げを求めたが、企業の内部留保や現預金が大幅に増える傾向にあり、流石に引き下げ要求は通らなかった。

 結局法人税の税率によって企業の収益は大きく左右されるケースが多い。そこに大企業と政治家間に阿吽の呼吸が合って、法人税率引き下げと企業献金が実現する。今自民党内では、裏金問題を解決し、再発しないための話し合いがしきりに行われているようだが、企業の献金がなくならなければ、裏金もなくならないだろう。

2024年3月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com