6057.2024年3月22日(金) 外国人J1サッカー選手の申告漏れに追徴課税

 昨日ドジャース大谷翔平選手の通訳が違法賭博にハマった挙句に、大谷選手の預金口座から横領してカジノへ大金を支払っていた件で、球団を解雇されるような不祥事が大谷ファンのみならず、多くの日本人を失望させるようなスキャンダルが明るみに出た。そんな野球選手がらみの不祥事が多くの人びとを暗い気持ちにさせたばかりだが、今日明らかになったのは、同じプロ・スポーツ選手であるサッカーJリーグ所属の3人の外国人選手の契約金をめぐる申告漏れが、大阪国税局から指摘された不明瞭な事案である。

 中でも元スペイン代表のスーパースターだったヴィッセル神戸のイニエスタ選手の申告漏れは、実に8億6千万円の高額で、源泉徴収で支払ってはいるが、確定申告はしていなかった。その追徴税額は5億8千万円に上るという。生活の本拠が日本にあるのに、必要な確定申告をしていない期間があったことを当局から指摘されたのだ。他の外国人2選手も同じようなケースであるが、契約したヴィッセル神戸側がイニエスタ選手側に契約の際納税について詳しく説明していなかったのではないかと懸念される。イニエスタ選手は、昨年7月まで5年間神戸に所属していた。最初の1年分は非居住者であると申請し、源泉徴収(20%)だけを済ませていたが、確定申告(最高税率45%)をしていなかった。しかし、大阪国税当局の見方は、イニエスタ選手は、入団時から家族とともに神戸市内で生活していたことから、1年目も2年目以降と同様に確定申告を行う必要があるとの判断である。

 悪意があったわけではないと思うが、契約に際して控除額を少な目にするために、チームはイニエスタ選手が家族と生活を共にしていることを知りながら、そうではないとの解釈を適用させようとしたのではないか。そうだとすれば、チームの責任も問われなければならない。3選手の所属チームはこの件で取材を申し入れてもいずれも個人情報であるとか、契約に関わることなので取材には応じられないと説明をしようとしない。納税について選手に大きな罪はないと思う。むしろチームがきちんと税金を含めて契約内容を正しく、詳しく外国人選手に伝えるべきだと思う。こんな不誠実なことで選手から信頼を失うようでは、これから外国人選手が日本チームと契約を結ばなくなるのではないかと懸念される。選手にとってはもちろんだが、チームにとってもすっきりしない嫌なトラブルである。

 さて、日銀の金融緩和策を発表以後株式市場は上り調子であるが、19日に初めて4万円台に乗せた株価も、昨日40,816円の市場最高値を更新して終わったが、今日はそれを更に72円上回る40,888円の2日連続史上最高値で取引を終えた。景気の良いのは経済界だけだろうか。これでは現在の裏金問題がそのまま解決しないようだと、企業から政治家への献金がまた増えて、裏金は隠れたところで益々あの手この手で蔓延ることだろう。今話題になっている裏金問題を再現させないような手をしっかり打っておく必要がある。

2024年3月22日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com