6048.2024年3月13日(水) 頼朝もびっくり? 鶴岡八幡宮、「神社本庁」を離脱

 かねてより反対の声が強い神宮外苑再開発プロジェクトは、地権者である明治神宮の財政問題が絡んでいることがはっきりした。近くに制限を超える高さの高層ビルを建てることは本来なら難しいところだが、神宮球場や秩父宮ラグビー場などの外苑敷地内の建物の高さを制限することによってその上の用地容積と認められている空間分を、敷地外の地権者に譲り上限を超えた高い建物を建設することが可能となるそうである。その代償として敷地内建物の建設費用を負担してもらうことが出来る。明治神宮では現在最大の収入源である、プロ野球でも使用される神宮球場の改築のための再建費用をその建て替え費用で賄い、財政基盤を固めるために開発計画を立案したようだ。

 元々明治神宮内に本拠を置く全国の約8万社の神社を束ねる包括宗教法人「神社本庁」は、今では財政基盤が厳しく、加えて神社本庁の事務方トップを務める「総長」を巡って人事の対立があるようだ。他にも「別表神社」と呼ばれる有力神社の宮司の任命権を神社本庁が握っていて、その人事権がトラブルの原因となるケースも多いという。

 現在5期目の神社本庁総長を務める石清水八幡宮宮司に対して、内部にはかなり強い不信感がある。その跡目争いが先鋭化して、4年前に「こんぴらさん」で知られる金刀比羅神宮が神社本庁から離脱したが、他にも別表神社の日光東照宮や、富岡八幡宮も離脱している。それが今月になって鎌倉幕府を起こした源頼朝が開いた鶴岡八幡宮が離脱するとの通知を神社本庁宛に内容証明付きで送ったそうである。ついにここまで来たかというのが率直な感想である。泉下の源頼朝もさぞや驚き困惑しているのではないだろうか。

 争いごとは現実の世界だけのことかと考えていたが、神様の世界でも大物神社の争いが起きているとは、あの世もこの世もやることは同じだと、何ともがっかりするやら、情けないやら、この有様では神様にお祈りするのが無意味に思えてくる。

 その一方で、イスラム教アラーの神への信仰心の強いアラブ民族は、戦争の合間でもラマダンという断食の習慣を頑固に守り、1か月近くの間太陽が現れている日中には飲食を口に入れないほど、アラーとの掟を守り信仰の気持ちを強めている。10日(一部には11日からとも言われる)から始まったラマダンについて、イスラム教徒アラブ民族と対立するユダヤ教のイスラエル軍は、ラマダン何するものぞとばかりに国際社会から要望されている強い停戦の声に耳を傾けることなく、パレスチナ・ガザ地区への容赦ない爆撃と殺戮を繰り返している。イスラム教徒は、自ずから経典に基づきひたすらラマダンの習慣を守り、他方ユダヤ教徒のユダヤ人たちは、イエス・キリストの教えを信じている。個々には敬虔なる宗教の信徒でありながら、それでもお互いが向かい合うと善人が悪人に変わる。ここでは宗教の信仰心が失われ、聖人ならぬ凡人となる。

 これは日本の神に仕える人たちとて同じ現象であると思う。信じても神は凡人を救ってはくれないということになるのではないだろうか。

 さて、やはりか、と言う印象のニュースを知った。今秋のアメリカ大統領選へ向けた民主党、共和党の候補指名争いで民主党は81歳のバイデン現大統領、共和党は77歳のトランプ前大統領が、昨日の両党全国大会で選出の代表権を持つ「代議員」の過半数をそれぞれ獲得し、指名が決定した。これで不測の事態でも起こらない限り、秋の大統領選は、4年前の2020年と同じバイデン、トランプ現・前大統領の後期高齢者同士による再対決となる。さぁ、この結果はどうなるだろうか。

2024年3月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com