昨日は妻の義姉が入選した絵画展が六本木の国立新美術館で開かれていたので、妻と鑑賞に出かけたが、屋外は暑くて少々参った。
このところ日本中を暑くしていた40℃を超える温度はなくなったが、それでも暑い。いつもの習慣となっている駒沢公園へのウォーキングについては、最近はやや涼しくなる6時過ぎに出かけるようにしている。今日も6時過ぎに出かけたが、やはり樹木の多い散歩道は涼しい。
ところが、エジプトは暑いを通り越して今燃え上がっている。一昨日暫定政府が軍と組んでデモ隊を強制排除した。これに抗議する抗議行動が各地で治安部隊と衝突した。これで益々両者の対立がエスカレートしている。死者は800人を超えた。解決の見通しはまったく立っていない。
今日テレビと夕刊で興味深いドラマと情報に接した。ひとつはNHKスペシャル「緒方貞子・戦争が終わらないこの世界で」と題するドキュメント・ドラマである。国連難民高等弁務官として活躍した緒方氏の行動と実績はある程度承知していたが、芯の強い行動力には改めて感動すら憶えた。特に緒方氏がまだ若かったころに知ったのが、日中戦争に日本を突っ込ませたのは、軍部の「内向き志向」だと断じたことである。それは今もどこでもあり得ることであり、政治家が陥りやすい落とし穴でもある。今日本がこのまま政治家の内向き志向が進めば、再び日中戦争へ踏み込む恐れがある。さらに緒方氏はできる限り現場を歩いて難民の声を聞くようにしているという。ひとりの本物外交官の視点と良識が多くの人を救うものだということをこのドラマで知らされた。
もうひとつは、朝日夕刊一面の半分に紹介された、チューク(旧トラック)諸島周辺海底に沈んだままの艦船についての記事と写真である。「連合艦隊司令部の拠点 海底に艦船80隻」と書かれている。今ちょうどこのチューク島のドキュメントを書いているところで、近日海底の写真をスキューバダイヴィングを趣味にしている歯科医から借りることになっている。どうもタイミングが良すぎて何とも生々しい印象を受けるが、これはこれで良いドキュメントを書こうという気にさせてくれる。