北海道南部で大雨があったうえに、東北、北陸方面でも雲行きが怪しいが、四国を中心に太平洋沿岸ではまったく雨が降らず、取水制限も一段階引き上げることになったようだ。日本では北と南でまったく気象条件が違うが、海外でも異常気象現象は起きている。今日ベオグラードの山崎さんからもらったメールによるとセルビアでも今年は昨年に続いて旱魃だそうで、とうもろこしが枯れてしまったという。地球温暖化が一年また一年と進んでいるようだ。
暑いところと言えば、暑いインドではこんな話題が持ち上がっている。途上国でも成長著しいインドでも近年少子高齢化が進んでいる。そのインドは人口が増え続け、1928年には中国を抜いて人口世界一となる。そのインドで1930年には高齢者人口が全人口の8.2%となり、高齢化に拍車がかかる。以前から問題になっている日本の高齢化は30年には30.7%になっているので、インドのそれは大して気にかけるほどのこともないように思われがちだが、インド自体の経済力と、インド人の高齢者に対する考え方が厳しい。
ヒンドゥー教国のインドでは、夫を亡くした女性を不吉な存在と見做す伝統がある。そのうえ、経済的に苦しいため子どもが親の面倒をみようとしないという。こうして、老婆が路頭に迷うことになる。救済措置として避難所を設けているようだが、前記の2つの理由が大きく、長生きしても絶望的な余生を送るようになるらしい。人口の増大は経済発展のための推進力と言われるが、ケースバイケースか。インドのみならず世界中の高齢者にとっては益々厳しい世の中になりつつある。
今日自民党の社会保障に関する部会で70歳以上の高齢者の医療費負担を来年から現在の1割から2割にする案について話し合いがなされていたようだが、若い議員がどれだけ真剣に取り組んでいるのか甚だ疑問である。彼らから懸念されたとされる1割負担から2割負担への増額の背景には、消費税が増税されるのに、さらに医療費の負担増とすることに疑問を呈したそうだが、そのこと自体本筋から外れてはいないだろうか。
私自身は最近まで3割負担だった。必要経費増が認められたせいか、幸い今月から1割になった。これが11月から2割にアップする。これに対して懸念することがそもそもおかしい。
社会保障費の増大に対して、その皺寄せを高齢者の医療費増額に転化するのは筋違いではないか。それより高速道路や橋梁など強靭化計画と称する新規工事を取り止めることの方が納得できると思う。ともかく政治家の議論は、本筋を外れていると感じることが最近特に多い。
今日政策シンクタンク「構想日本」に対して、先日本欄で触れた国民による国会議員の評価(通信簿)の方法を提案されるよう要望したところである。