今日は卒業50周年祝いとして母校慶應義塾から4月の大学入学式に続いて慶應連合三田会に招待されたので、15日のお墓参りと同様に一時帰国中の山崎洋さんと打ち合わせて天候の悪い中を、教養課程を学んだ日吉へ行った。
今年5月26年間会長を務められたセイコーの服部禮次郎氏が亡くなられ、慶應連合三田会会長に高校先輩の比企能樹さんが就任されていたとは知らなかった。比企さんは私の高校時代に医学部学生としてボート・エイトでメルボルン・オリンピックに出場された。最近まで北里大学理事長を務めておられた。記念館で式典が行われたが、♪丘の上♪の演奏の中を三色旗が応援団学生の手で入場すると思わず感激した。やはり母校の象徴的なパフォーマンスは卒業してからでも学生時代を思い出して中々心地良いものである。清家篤塾長の挨拶の後、7年後輩になる竹田恒和JOC委員長が2020年東京オリンピック開催決定に至る経緯について話された。大学によってお膳立てされた立食パーティでお腹を満たした後に、再び記念館に行き、メインイベントを見学することにした。
OBで作曲家の千住明氏がプロジュースされた震災復興応援プロジェクトと称された企画である。千住氏はオーケストラを指揮したり、トークをしたり舞台上で縦横に動いておられた。妹でヴァイオリニストの千住真理子、作曲家&ギタリストの鳥山雄司、舞踏家・市川右近、女優・紺野美紗子、ピアニスト・吉岡由衣ら著名なOB,OGのほかに、バックコーラスとして慶應ワグネル・ソサイエティが出演して、1時間半の間は中々豪華な演出となった。
外はかなり雨が激しくやや寒かったが、館内には熱気が溢れ、卒業生にとっては楽しい催しとなった。何人かの友人にも会えたし、記念の腕時計もいただいたし、文句の言いようのない嬉しい大学からの卒業生に対するプレゼントだった。
母校の卒業生に対する温かい気持ちには、感動を覚える。これも交流を広めることを願って交詢社を設立された福澤諭吉精神の継承だろうか。今年はいかに卒業50年の節目とは言え、これで2度も心の篭った「おもてなし」をいただいた。今更ながら慶應で学べたことを有難く幸せに思っている。
山崎さんとは帰路自由が丘でイタリアン・レストランに立ち寄って軽食を取ったが、彼も遠く離れたセルビアに住んでいながらこの1年に2度も母校からイベントに招待されたことに感激していた。思い残すことなく、素晴らしい思い出を胸にセルビアへ帰れるのではないだろうか。