2375.2013年11月13日(水) 賛成できること、分らないこと、そして話にもならないこと

 昨日は国内で4つの大きなニュースがあった。第1に小泉純一郎元首相が日本記者クラブで「原発即ゼロ」を安倍首相に迫ったことである。第2は長崎県諫早湾干拓事業の堤防排水門の開門について長崎地裁が指し止めを命じる決定を下した。第3は悪評高いJR北海道が国交省の特別監査前に数値を改ざんしたことについて、国は同社に対し刑事告発を検討すると発表した。第4は昨年の衆議院選で鹿児島2区から立候補し、当選した自民党徳田毅代議士の姉2人と4人の徳州会幹部4人計6人が公職選挙法違反の疑いで逮捕されたことである。

 良くも悪くもまあよくもこれだけ世間を騒がせてくれるものである。この4つの事案の中で、まともで賛成できるのは小泉元首相の「原発即ゼロ」だけである。小泉氏は「首相が決断すればできる権力、それが原発ゼロの決断だ」と威勢よく安倍首相に原発即ゼロを迫った。小泉氏は核のゴミ最終処理場が見つからないことに原発開発の危険と限界を知ったという。原発推進派はこれに回答を出すべきだとも述べた。これに対して小泉氏に痛いところを突かれた首相ら賛成派は多少不安を感じたようだが、敢えて取り合わないスタンスを示しそうだ。いまのところ自民党政権の原発再稼動に変更の兆しは見られないようだ。

 驚いたのは、第2の諫早湾堤防排水門に関する長崎地裁の決定である。この決定によりややこしい問題が生じて政府も対応に頭を痛めそうだ。問題は堤防排水門について、2011年福岡高裁は今年12月までに開門を命じた確定判決を出した。それが、昨日長崎地裁では福岡高裁による開門判決に対して差し止めを命じる決定を下したのである。高裁と地裁で相反する判断が下されたことになる。これで国は矛盾する2つの義務を背負うことになった。どうも良く分らないのは、高裁で確定した判決に対して地裁で新たな裁判を起こすことができるということであり、更にそれを覆す判決を得られるということである。実際よく分らない。結論はどうなるのか、この先を注視したいと思う。

 3番目のJR北海道の安全無視を反省しない呆れた体質と、4番目の選挙民に金をばらまく徳田一族のわが者顔のやりたい放題には同情の余地はまったくない。

2013年11月13日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com