5749.2023年5月18日(木) 市川猿之助意識不明、父段四郎死亡

 お昼のニュースにはぎょっとした。歌舞伎役者の市川猿之助が自宅で意識のないまま病院へ緊急搬送されたという。そればかりではない。母親はすでに亡くなっていて、意識がない状態だった父親の4代目市川段四郎も病院へ搬送後死亡した。これは自宅内でガス漏れでもあったのではないかと思っていたところ、ガスは出回っておらず猿之助が書いた遺書らしきものが見つかったと伝えられて2度びっくりである。今日も明治座で公演の予定だったが、急遽公演はキャンセルされた。猿之助はこれまでにも歌舞伎役者の他にも映画俳優として名を成し、今や押しも押されもせぬ役者だった。それがどうして一家心中のような事件を引き起こすことになったのか、その原因と詳細はこれから分かることであろうが、猿之助は結構理屈っぽく上から目線で話す傾向があるので、恨みを買うことはあるかもしれないが、自ら自死の道を選ぶとは誰もが予想も出来ない複雑な事情があったのかも知れない。あまりにもドラマチックで度肝を抜くようなスリラー演劇もどきに愕然としている。

 さて、昨日中学時代の同級生が夫人ともどもクィーン・エリザベス号で台湾へクルージングに出かけていた旅先の台北から手紙を送ってくれた。クィーン・エリザベス号とは随分贅沢な船旅だと羨ましく思っていたところである。以前に送ってもらった航海スケジュールによると今月6日に横浜港を出て最初に台湾の基隆、花蓮へ寄った後、宮古島、那覇を経て15日に10日間の予定を終えて横浜港へ帰って来た筈である。9泊はすべて船内泊で、寄港地では観光を楽しんだようだ。今時間と金銭的余裕がある人の間では、船旅に人気があって、クルージングで旅を楽しむ人が増えている。私も今までに妻とエーゲ海のクルージングと神戸・横浜間の1泊2日の船旅を楽しみ、仕事上はストックホルムからヘルシンキまで豪華客船シリア・ラインに乗船したことがある。船上から眺める街々の風景は、車で訪れて眺める景色とは大分違う。心の底からゆったりした気分に浸れるのもクルージングの魅力だろう。

 実は、長らく海外旅行業務に関わっていたせいもあり、半世紀前は随分台湾にも出かけた。1970年前後に箱根湯本温泉組合が台北北投温泉組合との間で姉妹温泉協定が結ばれた時、湯本温泉組合の人たちとともに北投温泉へ同行して両温泉組合の協定に立ち会ったことがある。他にも東西横貫公路上では思いがけず目前で土砂崩壊に遭遇して花蓮へ舞い戻ったこともある。また、台中市郊外では偶々晩年の蒋介石元総統一行が休憩していた丘で出会ったこともある。あの富士山よりも高い新高山が望める阿里山にも列車で何度も訪れたことがある。いずれも台湾における懐かしい思い出である。今度彼と会った時には、話題がいっぱいである。

 コロナ渦が少し収まってインバウンド客が大分戻って来たそうだが、外国人の中で先月訪日客として一番多かったのは韓国人で、次いで台湾人観光客である。台湾の人たちは極めて親日的で、滞在して心温まることが多い。その点では、中国や韓国とは一味異なる。3月には、連れ合いを8年前に亡くした兄を気遣ってかつてエア・ホステスを務めていたことがある姪が、家族とともに兄を台湾へ案内したようだが、きっと台湾の人々の優しい心に触れて兄の心も和んだことだろう。

2023年5月18日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com