5750.2023年5月19日(金) いよいよG7広島サミット開幕

 今日主要7か国首脳会議(G7広島サミット)が3日間の予定で始まった。数日前から会場周辺の警戒が厳重となり、一部の道路が封鎖されたり、一時店舗は閉店せざるを得なくなったり、広島市民にはそれなりの影響が及んでいる。

 今日首脳らは会議前に岸田首相夫妻の出迎えを受けて平和記念資料館を40分間視察訪問した。広島出身の岸田首相の思い入れが強く、資料館見学も首相の気持ちの反映であるが、元々原爆投下国であるアメリカ国民の気持ちに罪の意識があるのかどうか、資料館内部でのメディアの取材は許されず非公開となった。首脳らはどの程度内部の展示資料を真剣に見ることが出来たのか不明である。バイデン大統領はアメリカの歴代大統領として広島を訪れるのは、オバマ大統領以来2人目である。バイデン氏は、広島へ来ること自体にあまり前向きではなかった。債務の上限問題で出発直前までもめていたこともあり、場合によってはG7サミットに出席せず、オンラインで参加するとも伝えられていたほどである。

 資料館視察後G7首脳、そしてパートナーがそれぞれ原爆慰霊碑へ献花した。そして新たなニュースが入った。ウクライナのゼレンスキー首相が明日来日することが決まったのである。

 今回のG7サミットでは、広島市内において開催されるだけに「核なき世界」へどう話を進めることが出来るか、米英仏の核保有国が参加しているだけに即効的な効果はあまり期待出来そうもない。昨日日米首脳会談を行った後、岸田首相は「核兵器のない世界に向けた力強いメッセージを発することについて緊密に連携していくことで一致した」と明らかにしたが、ロシアがウクライナへ侵攻を続け核の使用をちらつかせる中でどれほどの実効性があるのか、かなり疑問である。

 被爆者のひとりとして、ノーベル平和賞を受賞した核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)のメンバーである広島生まれのサーロー節子さんが、縁戚でもある岸田首相の言葉が不可解であると批判している。首相就任時に「『核兵器のない世界』と言っていたが、軍事費を増大し、核抑止論に基づいた核政策を続けている」と指摘している。彼女は「広島、長崎で起きたことを再現するそんなことが人間として出来るのか」と手厳しい。果たしてG7は反核、禁核への姿勢をどれほど打ち出すことが出来るだろうか。

 さて、去る11日「怪童」と言われた元プロ野球西鉄ライオンズの中西太選手が亡くなっていたことが昨日公表された。高松一高時代から甲子園でも活躍し、母校湘南高校が甲子園初出場・初優勝を成し遂げた昭和24年夏の大会準決勝戦で、延長10回湘南のサヨナラ勝ちで決勝進出を阻まれた。その時の湘南には、1年生佐々木信也氏と2年生に脇村春夫・元高野連会長がおられたが、佐々木さんの活躍を記した拙著「南太平洋の剛腕投手」出版記念会で佐々木先輩から中西さんと準決勝で戦ったと伺った。享年90歳だった。合掌。

2023年5月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com