2395.2013年12月3日(火) 特定秘密保護法案は理解できず、問題だらけ

 特定秘密保護法案が自民党の力任せのやり方で成立しそうな雲行きであるが、反対運動も激しくなっている。6日に今国会が閉会するので、時間のない政府自民党は何とかこれを成案とすべくごり押しをしている。世論調査をすれば、国民の過半数は反対であり、読売新聞、サンケイ新聞を除いてメディアはほとんど反対である。それでも強引に法案を通そうとする政府の真意は、数日前に石破茂・自民党幹事長が自身のブログで「デモ隊の絶叫戦術はテロ行為と本質においてあまり変わらない」と公表するに及んで明らかになった。権力者の驕りが見えてきた。数の論理で議論を打ち切り正面突破しようと考えている。石破氏は批判を浴び、テロ行為云々という表現は取り下げたが、相も変わらず強気でいささかも反省の様子が見られない。本音としては音を出すことと、デモなどの反政府的行動はすべてテロだと言いたいらしい。拡声器を使って行う正当な選挙運動もすべてテロと言いたいのか。

 大体この法案は分らないことが多く、とてもすべてを納得して理解するというわけにはいかない。政府与党はなぜ学ぶ時間を与えてくれないのか。先週の朝日新聞には全条文が掲載されていたが、全1頁に及んでいた。これを国民に理解させようとすること自体まず難しい。委員会の質疑を見ていても、答弁する担当の森雅子・少子化担当相の回答がふらふらしている有様である。また、内容的にも指摘されれば分るということが多い。例題がなければとてもこの法律は分らないままになる。

 例えば、日米間で米軍基地費用の負担について国民に知らされることなく、日本政府が費用負担を増やすと決めることは機密事項に属するようだが、するとそれを明かした防衛省職員は罰則を課せられるし、国民は税金の使い道を知らされないままにされるということである。

 また、自衛隊が海外で戦闘活動を行うことも国民に知らされることなく秘密のままに置かれる危険性がある。まったく危ないことだらけである。

 日本国内のみならず、海外からも問題ありと指摘されているこの法案は、もっとじっくり審議すべきではないか。さもなければ当然廃案にすべきである。

2013年12月3日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com