5630.2023年1月19日(木) 国会議員もピンからキリ

 昨日ベトナムのグエン・スワン・フック国家主席が本人の希望で辞任することになった。コロナに絡む汚職が原因のようだ。この他にこの国には首相がいる。だが、最高位は共産党書記長のグエン・フー・チェン氏である。ベトナムは党書記長、国家主席、首相、国会議長の4本柱による指導体制を取っているが、フック国家主席は第2番目の地位にいるので、早晩国政が行き詰まることはない。惜しむらくは辞職の原因が汚職であることで、国家主席のみならず、この汚職で筆頭副首相、保険政策担当副首相、駐日大使らが逮捕されている。№2の国家主席が交代しても全体的な方針は変わらないと見られている。

 ベトナムの要人の辞任に比べて、今日驚きの首相辞任表明があったのは、ニュージーランドのアーダーン首相である。突然の辞意表明にニュージーランドはもちろん、隣国オーストラリアでも驚きを以て受け止められている。アーダーン氏は2017年に37歳で首相に就任して以来、国際的にも注目を集めてきた。新型コロナウィルス対応ではいち早く対応し国内に厳しい封鎖を敷いて、感染拡大を抑え込んだ手腕に海外からも賞賛された。18年には産休をとって女児を出産している。20年の総選挙でアーダーン氏率いる労働党は単独過半数を獲得する歴史的な勝利を収め、国内外で高い評価を受けていた。辞任の理由は「首相就任から6年間で大きな難題がいくつかあった。政治家も人間だ。職務を続ける余力が残っていない」と説明したそうである。あまり判然とはしないが、政界に未練はないようだ。多忙のために犠牲にした家族との時間を大事にしたいということのようである。

 それに比べると日本の国会議員のありようには首を傾げることが多い。かねてより失言、放言の垂れ流しが止まらない麻生太郎・自民党副総裁がまたやってしまった。原発で死亡事故が起きたのはゼロだと言ってのけたのである。常識を疑いたくなる。こういう人物が首相の座を去っても派閥の長として政界にのさばっている日本の政治の在り方が問題だと思う。原発事故に関しては2013年に当時自民党政調会長だった高市早苗・現経済安保相が、原発で死亡者が出ている状況ではないと述べ、地元の激しい反発を招いて撤回・謝罪した過去もある。この高市氏は、今政治資金規正法違反の疑いで奈良地検に刑事告発されている。呆れるばかりである。

 片山さつき・自民党副幹事長の如きは、昨年9月28日に浜松市内で78歳の私設秘書が運転する車が、信号無視で別の乗用車に突っ込んだが、そのまま浜松駅に向かい帰京した。ドライバーは事故現場に戻ってきたが、片山氏は乗車していた車が事故を起こしていながら置き去りにしてしまった。片山氏の無責任と認識のずれには、これで政治家が務まるのかと疑問を覚える。

 また、昨年7月に行われた参院選挙で初当選した日本維新の会の歌手・中条きよし議員は、昨年11月参院文教科学委員会で質問をしたが、自身の新曲やディナーショーのPRをする有様である。このほど年金未納が判明した。その金額は約750万円だそうだが、当人の弁明に依ればいただける老齢基礎年金に比べて年金未納額の方が遥かに多いので、支払わないと主張しているらしい。国民としての義務を果たさない人間が、どうしてこうも簡単に国会議員になれるのだろうか。

 この他にも参院当選以来1日として登院しないガーシー議員やら、当選間もなくうつ病で議員を辞退した水道橋博士前議員など他にもとても国会議員に相応しくない政治家がいる。彼らはほんの氷山の一角であり、彼らに支払う国会議員としての歳費の支払いは、税金の大無駄使いだという気持ちが抑えきれない。何とか最低国会議員を排除し、立候補させない、当選させない方法はないものだろうか。誰も彼もが、世襲議員というのも問題ではないかと思う。

2023年1月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com