勤務先の元同僚だった隅野成一さんと八木卯さんと昨夏以来の会食を楽しんだ。同じ時期にともに営業の役員をやっていたので、気持ちはすぐ通じる。元の会社の営業成績と将来展望も気にかかるところだが、現在はお互いに好きなことに没頭して第2の人生を謳歌している。
隅野さんはリューマチで山に行けないとこぼしていたが、確かに詳しく聞いてみると大分ご苦労されているようだ。時間さえあれば山に篭っていた隅野さんが、山に行けないことを随分残念がっていた。隅野さんの気持ちは痛いようによく分る。八木さんは、昔から趣味として楽しんでいたフラメンコ・ギターを同好者と時々ご披露しているようだ。髪の毛の薄い2人の仲間とともに「トリオ・ロス・ピカドール」を結成して演奏しているという話には笑い、かつ感心した。私はそんな派手なことはできず、ただ気の向くままに思いついたことを文章にしているだけだが、それでもそれなりに結構自己満足している。身近で亡くなった人のことも話題になった。特に大分お世話になった五十嵐くんが11月に京都の旅館で亡くなった話は辛いものだ。われわれはまあ何とか大きな病気も障害もなく、好きなことをやっていられるのは幸せと言うべきであろう。
再会を期して別れた。
今朝の朝日新聞「オピニオン」で京都大学人文科学研究所長・山室信一教授が、いまの安倍政権が志向する理想は、操られてかつての満州国に似てきたと述べている。日本が満州化しているというが、ではそれはどこの国の傀儡かというとアメリカだそうだ。つまり、安倍首相のいう「自立国家」というのが、現実には特定秘密保護法案やTPPなどでアメリカの傀儡国家という性格が強くなったと主張されている。かつての満州国が理想国家の建設を掲げながら、日本の傀儡国家への道を歩んだことに似てきたという。なるほどこういう見方もあるのかと思っている。山室教授は、安倍首相の政治家としての理想、目標には1960年に安保条約を強行改定した祖父の岸信介元首相があると指摘しているが、この点では私もそう思っている。祖父の長所、短所を併せ持っている。どうも危険な匂いがしてならない。
さて、今年の冬の寒さは近年見られないほど世界的に異常に厳しく、アメリカではあまりの寒さに道路が凍結して交通事故が多発し、20名を超える死者が出ている。日本でも連日のように今冬最も寒い日が続いて日本各地で大雪になっている。明後日は亡父の13回忌であるが、生後7ヶ月の孫もいるから寒さがちょっと心配である。