5457.2022年7月30日(土) 日本人の平均寿命が短くなった。

 コロナ禍が益々勢いを強め、最近1週間の感染者数は、日本が世界最多という不名誉な記録を残してしまった。第6波を過ぎて一時新規感染者数が減ったころから、国民の間に気の緩みが現れたのではないかと思っている。というのは、自宅周辺を毎日ウォーキングしていてマスクを着けていない人が最近随分増えたと感じている。因みに今日も夕暮れ時に歩いて、私の半径10m範囲位に行きかった通行人19人の内マスクを着けていた人は9人しかいなかった。国や自治体はマスク着用を要請しているが、やはり説得力がなく国民の間には緊張感が欠けているように感じている。

 コロナの感染拡大により当然死者も増えており、これが何かに影響を与えるのではないかと漠然と考えていたところ、今日昨年の日本人の平均寿命が公表された。それによると平均寿命は、過去最高だった昨年を10年ぶりに下回った。女性は87.57歳、男性は81.47歳だった。解説によれば、交通事故や、がん、肺炎などの死亡率が減少した一方で、新型コロナウィルス感染による死者の増加が全体的に寿命を縮めたという。従ってこの現象は一時的なものであり、今とかく話題になる「少子高齢化」現象とは無関係である。それでも私自身平均寿命を2歳強も上回ってしまった。

 後期高齢者になって気になることは、最近の若者たちの言動である。近頃若者が本を読まない、手紙を書かずにスマホに熱中し過ぎるとよく言われるが、それが結果的に彼らの文章力が弱まり、文字知らずになっていると思っている。また、かつての60年安保闘争時の学生運動程度の行動までアピールしろとは求めないが、労働者ともども社会の不正や理不尽を正そうと行動する意欲やエネルギーが実践面で見られないことが不満であり、苛立たしく思っている。

 もうひとつ身近なことで苦情のようなことを言うなら、どうして若者は電車内で高齢者に素直に座席を譲ってくれないのだろうか。日本人は思いやりがあって親切であるとの外国人の誉め言葉は、今や彼方へ置き忘れられてしまった。お年寄りに対する配慮が足りないのではないかと思う。欧米人はお年寄りと見ると必ず座席に手招きして譲ってくれるほど優しい。日本人の若者は、われ先勝ちにシルバーシートへ向かい、スマホに夢中になったフリをして自分の世界へ引きこもってしまい、結果としてその周囲に高齢者が立たされることになる。日本では、世間知らずのわがままな若者より、小学生の方がよほど思いやりがある。近年80歳を過ぎてから痛感していることである。

 さて、コロナ禍とウクライナ情勢の緊迫化により多くの消費者物価が高騰している。このほど大手電力会社9社の今年度第1四半期の決算が発表されたが、9社の内6社の純損益が赤字だった。中でも東北電力はすぐさま電気料金を値上げすると述べた。すでに大方の電力料金は値上げされているが、ガス料金も水道料金も電力に倣いである。こうしてすべての公共料金が値上げされる。これでは一般消費家庭の負担も大変である。鉄道会社もほとんど赤字決算に陥っていることを考えれば、いずれ鉄道会社も値上げを申請するだろう。そして他の公共料金と通常の消費者物価が連動したら、かなりの家計が破綻するのではないだろうかと危惧される。

 ウクライナ情勢の前途も不透明であり、エネルギー価格の高騰は家庭のみならず、経済界にも大きな負担となっている。コロナ禍の見通しもつかない。このようなお先真っ暗の時代の中で、当分物価高と戦いながら庶民は生き抜かなければならない。実に不透明で嫌な時代に生きることになってしまったものである。

2022年7月30日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com