5444.2022年7月17日(日) タバコの値上げと電子タバコの普及

 タバコについて門外漢からひとくさり。普段タバコを吸わないので、タバコについてはよく知らないが、諸物価が値上げされている折、そのタバコ料金も来る10月から1箱50円値上げされるという。若干愛煙家が減少していることも値上げの原因とされている。1970年には1箱100円だったそうだが、それが今秋には600円になる。半世紀の間に6倍も値上げされるということなので、愛煙家にとってはさぞや辛く厳しいことだろう。この値上げを機会に、そろそろタバコを止めれば良いのではないかと外からは思うが、魔術に捉われた愛煙家にはそう思いながらも止められないらしい。

 かつては、半官半民の日本専売公社がタバコの製造と販売権を独占していたが、今では民間企業の日本たばこ産業㈱がそれを引き継いでいる。タバコは常々百害あって一利なしと言われるくらい喫煙者の健康にとっては有害であり、健康上絶対止めるべきだと思っている。特に肺気腫を悪化させるという。その健康に良からぬ製品の製造と販売を国が行い税収を得ていたというから、そのがめつい金儲け感覚に首を傾げたくなる。更に、日本たばこは製造、販売により会社のイメージ・ダウンを避けるために、社名を通称「JT」と称して社名から「タバコ」という自社の商品名を隠している。

 愛煙家にとってその費用も馬鹿にならない。健康に悪いことを承知しているが止められず、喫い続けて仮に1日に1箱のタバコを吸えば、年間で約22万円も消費することになる。人生の50年間タバコを吸い続けていると、1千万円以上の無駄遣いをして自分の健康を害していることになる。

 ついては、タバコ料金が愛煙家の負担になることを考えたのか、最近では新型電子タバコなるものが海外で開発された。日本でも開発し始めた。因みに通常のタバコ7箱分に相当するともいわれる電子タバコが開発され発売されているようだ。従来の紙巻タバコだと1度火をつけたら最後まで喫いきらないといけないが、新種なら1口でもOKでいつでも好きな時に好きな分だけ喫えるとの謳い文句である。

 かつて毎年のように旧文部省教員海外視察団のお伴で、海外の学校など教育施設を視察していたが、教育環境の整備された地域では、ほとんどの住民がタバコを吸わないことに気付いた。特にアメリカでは、インテリ層はタバコを吸わないのが当たり前となって、それを知った喫煙家の日本の先生方は随分肩身が狭く感じ当惑していたことを思い出す。

 近年は先進国では、タバコ愛好家が減り、途上国では相変わらずどこにも愛煙家がいる。だが、先進国ぶっているロシアや中国の市街を歩けば、庶民がどれほどタバコを喫い、吸い殻をポイ捨てしているかを目にすることが出来る。例えば、ロシアのモスクワ市内の路上で厳寒期にも浮浪者や物乞いがかなり見られ、しきりに歩行者にタバコをせがんでいる。これを見ているとロシアは、ウクライナ戦争で世界の核大国だと世界に向かって自慢しているが、その底辺の生活は途上国と50歩100歩だと思わせられる。

 参考までにネットで「電子タバコ」を検索してみたところ、80種類もあることが分った。意外にももう現実にかなり愛用されているのだ。やはり「タバコ」は止められない「魔術の虜」なのだろうか。

2022年7月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com