安倍普三首相の取り巻きがまた不遜で愚かな言動を行った。安部首相の昨年12月の靖国参拝についてアメリカ政府は対中韓関係をこじらせるとして懸念していた時に、首相が参拝を強行したことに「失望した」とコメントしたが、昨日首相補佐官の衛藤晟一参議院議員が「You tube」で、それをそのままお返しするような「アメリカが失望したことに失望した」と述べ、その他にもアメリカの個々の対日対応を非難した。この衛藤補佐官の対米批判は改めて新たな問題を投げかけ、菅官房長官の注意により動画自体は削除されたが、ますますアメリカの対日不信を招き、日米関係にも悪影響を与えかねない。
どうも安倍首相の周辺には世間知らずで、世事を学ぼうともしないノーテンキな二世議員が蛇のようにとぐろを巻いているのが気になる。遊び感覚で国政を語る、その軽口と神経が分からない。首相も自身の言動も含めて、少し周辺整備をした方が良いのではないかと思う。
補佐官の発言は、相手国側からは首相が語っていると受け取られかねず、アメリカとしても相変わらず靖国参拝を反省しようとしない首相の見識のなさにほとほと手を焼いているのではないだろうか。
さて、昨日ソチ・オリンピックのスノーボード女子パラレル大回転で竹内智香選手が日本女子選手として初の銀メダルを取った朗報に対して、今朝明け方に行われた金メダル候補のフィギュア女子の浅田真央選手が転倒したせいもあり、メダルが絶望的となり、今朝からこのことをメディアが大きく報道していた。概ね浅田選手に同情的なコメントが多かったように思う。
ところが、今日午後、福岡市内で講演した森喜朗元首相が、浅田真央選手がショートプログラムで16位と出遅れたことについて「見事にひっくり返ってしまった。あの子、大事なときは必ず転ぶ」と述べた。また、浅田選手が団体戦に出場したことに関しても「負けると分かっている団体戦に出して恥をかかせることはなかった」とも語ったようだが、2020年東京五輪・パラリンピック組織委員会会長の発言としては少し配慮を欠く発言ではかったかと思う。
困ったのは、いま取りかかっているノン・フィクションで森氏、父親、子息について大分頁を割いて取材内容を含め、資料や写真もお預かりして何とか多くの人々に読んでいただける作品をと考えているだけに残念なことだと思っている。
元総理でもある森さんが、どうして精一杯プレイしたスポーツ選手の成績について、こんな冷たい軽口を言ってしまったのだろうか。先日ソチで開かれた記者会見で外国人記者から厳しい質問を浴びせられ、朝日新聞に辛口で紹介されたことが、つい鬱憤となって口を突いて出てしまったのだろうか。