5421.2022年6月24日(金) 武力に頼るアメリカと中国に危惧

 昨日沖縄で戦闘が終わってから77年を悼む「慰霊の日」式典があったばかりだが、今日は今最も世界中を騒がせているロシア軍のウクライナ侵攻が始まってからちょうど4か月になる。

 ウクライナ戦争勃発により各国ともにエネルギー価格を主に消費者物価が高騰している。日本でも円安がもたらす物価の値上げは、エネルギー価格の上昇によるものと言われている。

 今では来月の参議院選の大きな争点になった物価の高騰であるが、総務省が公表した今年4月の各国の対前年同月比の物価上昇率の比較では、日本はさほど高くなく2.5%であり、アメリカの8.3%、イギリス9.0%、EU7.4%に比べれば、まだ低い方である。アメリカは異常なペースで金利を上げているが、それでも物価高を抑え込めない。さらに近日金利を上げることをパウエルFRB議長がほのめかしている。

 いずれにせよ、今のウクライナ情勢が終息しない限り、エネルギー価格の上昇は収まらず、世界の人びとは物価の上昇に悩まされるだけである。

 さて、アメリカ南部テキサス州の小学校で、先月児童19人と教師2人が犠牲になった銃乱射事件を踏まえて、「殺人王国」のアメリカでも、漸く旧式社会に銃規制へ向けて前向きな声が高まったように思えた。これを受けて昨日アメリカ上院では、銃規制強化法を賛成多数で可決した。だが、その法案の内容をよく調べてみるとまるで骨抜きである。21歳未満の銃購入者について、犯罪歴や精神疾患の記録を調査する期間を設けると規定し、脅威と見なされた人物に銃を持たせない制度を作る州には財政支援を行うと規定されただけである。バイデン政権は、殺傷力の高い銃の販売禁止や、銃購入年齢の21歳への引き上げを目指していたが、結局それすら夢物語に終わり、実務的には銃規制強化法は成らず、相変わらず銃所持については野放しに等しい。やはりアメリカでは永遠に銃規制は出来ないのではないだろうか。

 時代遅れのアメリカ旧社会には、西部開拓時代の古臭い常識に倣い、近代の常識的な身の守り方に逆らうようなやり方が今以て大手を振って跋扈しているのだ。生命の大切さがまったく理解されていないのである。結局アメリカでは、他の良識的な国々とは異なり、1791年に成立した唯我独尊の憲法に規定された「規律ある民兵団は、自由な国家の安全にとって必要であるから、国民が武器を保有し、携行する権利は侵してはならない」を善悪の別なく金科玉条のように守り抜き、「武力王国」、「殺人王国」として国内で殺し合いをし、いずれ世界でも残虐な殺し合いを行うリーダー国になるのではないかと危惧している。

 一方で、今日アメリカとともに世界の2大国と呼ばれる中国が、自国の利益のみを追求し、国際社会のルールを守らず、自国内の少数民族の自由と民主化を抑圧し、それらを剥奪している。国際ルールを無視して公海や他国領土内へ進出し、国際裁判所により違反とされてもまったく止める気持ちがなく、ただ自己の権益を拡大することに邁進し、国内で反発があれば、それを抑圧する危険思想を実行している。実に世界平和にとっては「癌」である。

 アメリカと中国の2つの大国が、直ちに武力でお互いに対決することはないにせよ、お互いの同盟国を利用して自己主張を貫き、お互いを非難、中傷している姿を見ていると、ウクライナ情勢がはらむ第3次世界大戦の勃発を、アメリカと中国間の亀裂、衝突から読み取ることが出来るような気がする。

 ところで、今日は暑かった。全国45地点で猛暑日だった。最高気温は新潟県十日町の37.1℃で今年国内最高を記録した。東京都内でもご多聞に漏れず32.6℃で今年最高だった。熱中症が心配なので、極力外出を控えることが大事だ。

2022年6月24日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com