5420.2022年6月23日(木) 沖縄「慰霊の日」に思い出すベトナム反戦歌

 今日は沖縄戦の戦没者を悼む沖縄「慰霊の日」である。昭和20年の今日アメリカ軍による実践的な戦闘は終わった。激しい戦いにアメリカ軍の戦死者も多く、彼らの名も糸満市の「平和の礎」に刻まれている。ここの石碑には、戦没者約24万人の名が刻まれ、特に今年は終戦77年と日本本土復帰50周年を記念して、24万人余の犠牲者の名前を一人ひとり読み上げた。実に12日間かかったという。

 沖縄全戦没者追悼式には、沖縄県玉城デニー知事や沖縄県関係者の他に、岸田首相ら政府関係者も出席され、首相は「基地負担軽減に全力で取り組む」と話したが、普天間飛行場の辺野古への移転については一切語ろうとしなかった。恐らく今後とも沖縄については、政府として経済支援だけは続けるが、このまま基地問題については何の解決策も語ることなく、口だけは沖縄のためのやる気を訴えることだろう。追悼式会場周辺では、首相に向かって「帰れ!」とのヤジがいくつも飛ばされたという。

 就任以来比較的支持率は高かった岸田首相だが、現在ウィーンで開催中の核兵器禁止条約の批准国会議に日本政府はオブザーバーとしても出席せず、関係国からは厳しい見方をされている。このまま核使用をほのめかすロシアに対しても何の行動も起こせていない。現実は、国内外で核に対する日本の姿勢に対して批判が強まるばかりではないか。更に国内では、安倍元首相を筆頭に防衛費予算の拡大を求める声が強まっている。岸田首相は、アメリカのバイデン大統領に防衛費の増額を約束した。安倍元首相とは違うとは言え、岸田首相もやはり自民党員である。ロシア軍の侵攻とプーチン大統領の核発言は許せないと口先だけは反核的なことを言っているが、憲法改正、再軍備こそは本音ではないか。

 さて、一昨日放映されたNHKの「クローズアップ現代」の「独占 桑田 いま音楽にできること」について、意外や 意外! 小池晃・日本共産党書記長がツイッターでミュージシャン桑田佳祐と桑子真帆アナの♪風に吹かれて♪が最高だったと褒めていた。実は私自身も久しぶりに「クロ現」を観て魅入られていた。特に今年66歳になった桑田が、同年齢の野口五郎、佐野元春、世良公則、Charらと、同時代人として平和について話し合って作曲し、その曲を披露した。桑田はこれまでで一番印象的だった曲は、ボブ・ディランの反戦歌、♪風に吹かれて♪だったと言い、原曲に歌詞だけ桑田が平和に因んで作詞し桑子アナとともに披露した。

 ボブ・ディランの♪風に吹かれて♪の原詩である♪Blowin’in the Wind♪は、ベトナム反戦歌として世界中で流行し、反戦デモに参加する度に声を張り上げて唄ったものである。2007年小田実さんの葬儀に参列した後、青山葬儀場から青山1丁目まで警官隊に誘導されながらも静かに車道をデモ行進した時、久しぶりにこの歌を唄ったことを懐かしく思い出した。私も写ったその写真は翌日の朝日朝刊に掲載された。

  ♪The answer,my friend,is blowin’in the world.The answer is blowin’in the wind.♪

2022年6月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com