5414.2022年6月17日(金) 羽生善治九段、将棋公式戦で通算1,500勝

 同じ世田谷区深沢1丁目の町内に住む、将棋の羽生善治九段が、昨日第81期名人戦順位戦B級1組1回戦で山崎隆之8段に勝ち、公式戦通算1,500勝を挙げ、自身の持つ将棋界最多勝記録を更新した。2位が大山康晴十五世名人の1,433勝というからとてつもなくすごい記録である。生憎現時点では無冠の羽生九段は、今日まで通算タイトル獲得数が99期で、あと1期で大台の100期になる。私自身将棋や囲碁は嗜まないので、格別強い関心があるわけではないが、誰もが成し得なかったことをやり遂げるというのは、傑出した才能の持ち主のみが成し得る偉業である。

 現在将棋界は、19歳の若い藤井聡太九段が5冠を獲得してひとり話題を浚っているが、これまでに羽生九段が成し遂げた戦績は、その藤井九段を上回るほど華々しいものだった。現在まだ51歳でありながら、数々の将棋界の栄誉を得ている。十九世名人を筆頭に、永世竜王、永世王位、名誉王座、永世棋王、永世王将、永世棋聖などの資格を保持し、国民栄誉賞を授与されている。昨日の勝利は、再び栄冠獲得へ向け挑戦する第一歩であるが、捲土重来を期して再び栄誉ある場へ復帰されるよう隣組のひとりとして心より願っている。

 さて、衆議院が閉会となった今や、次に注目される政治の舞台は来月行われる参議院選に移った。だが、衆議院でも大きな話題となっている事象がある。それは、次の小選挙区選挙で懸案の「10増10減」が実施されることがほぼ確実となったことである。2012年、14年の衆院選で1票の格差が2倍を超え、最高裁判所がこれを「違憲状態」との判断を下していた今回の改定により、20年の国勢調査で日本人の人口が最も少なかった鳥取2区と、最多の福岡2区との格差が漸く1.999倍となり、辛うじて憲法違反から逃れることになった。定員数の増える選挙区と減る選挙区内の調整には、立候補予定関係者、自治体、有権者らにとっても中々複雑な問題があり大変なようだ。

 特に10増のうち、5増の東京都の新しい区割りに苦心の跡が見られる。世田谷区でもひとつの選挙区が2分され新たに5区と6区に分れる。他には神奈川が2名増員となるが、首都圏には人口が集中し有権者が増えるせいで、議席が増えるのは、他に埼玉、千葉、愛知の首都圏及び大都市圏である。

 その一方で議席が減る自治体は、地方に多く、宮城、福島、新潟、滋賀、和歌山、岡山、広島、山口、愛媛、長崎の10県である。これらの選挙区ではほとんど自民党議員が独占しており、それだけに小選挙区をひとつ減らされることは、彼らにとっては死活問題である。中でも大物代議士が多い山口県で現在の4選挙区が3選挙区に減ることになり、安倍元首相、林外相、岸防衛相の他に、高村正彦元副総裁長男の立候補が予定されており、これから党内でいかに調整するのか注目される。しかし、これはこれで興味深い。目先の参議院選にも関心があるが、次の衆院選も期待したい。

2022年6月17日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com