5394.2022年5月28日(土) 原爆平和式典にロシアは招かず

 今年8月に被爆77年を迎える広島市と長崎市は、例年通り犠牲者を慰霊して平和式典を開催する予定であるが、両市とも今年はいつもと異なり、ウクライナへ侵攻したロシア、及びそれを支援したベラルーシを招待しないことに決定した。被爆の日に平和を祈念するための記念式典であるために、従来通り世界中の国々を招いた方が理に適うとは言え、軍事力で強引に他国へ侵攻し、今も戦争が続いて多くの犠牲者を生んでいる実態を考えると侵攻国とその支援国を式典に招待するのは、憚られるところでもあろう。

 実際広島、長崎両市とも内部に賛否の声があったようで、悩みに悩んだ末の苦渋の結論となった。広島市は政府にも相談したようで、外務省からは招待すれば誤解されかねないとして一貫して見送ることを要請されたという。この決定に対してロシアのガルージン駐日大使は、恥ずべき措置であり、平和式典の主催者は「拒絶」を選んだと強く非難した。被爆者代表者の中でも意見は分裂しているようで、国際政治学者の間でも意見は割れている。

 ただ、一般論としては、平和の式典であり、多くの人びとから慰霊の気持ちを捧げて欲しいというところだが、招待すればウクライナ侵略を平和のためと強弁するロシアに政治利用される恐れがあるとの懸念があるのも事実である。

 ともかく今年はロシアを招待しないことに決定した。来年以降どうなるかはウクライナ情勢の推移もあるだろうし、ロシアの対応もあるだろうから、しっかり見定めて対応することしかないだろう。

 さて、実戦で、またテレビでさえも暫く見たことがなかった東京六大学野球春季リーグ戦の早慶戦を久しぶりにTV観戦した。すでに明治の優勝が決まっており、早稲田は5位が確定、慶應は勝ち点を上げれば2位、勝ち点を落せば4位となる。今では学生野球がCM付の民間テレビで放映されるのも珍しい。早慶戦だからこそであろう。結局今日の1回戦は7x-2で慶應が勝った。これで明日勝てば、明治に次いで今季は2位になる。

 早慶戦と言えば、想い出すのは何といっても一世を風靡した早慶6連戦である。60年安保闘争が終わった年の1960年の秋季リーグ戦で、慶應は早稲田に勝てばすんなり完全優勝だったが、リーグ戦で1勝2敗で勝ち点を取れず、勝率も早稲田と同率となり、早稲田と優勝決定戦が決まり、第1戦、第2戦とも同点引き分けの末、第3戦に持ち込まれ3-0で早稲田が勝ち、慶應は戦前優位だった優勝を逸した悔しい早慶6連戦となった。慶應には湘南高の投手で同級生だった村木博くんが一塁手で6番を打っていた。私は全6試合を連日山仲間たちと外野席で観戦、応援したが及ばなかった。慶應OBと野球の話になると必ずこの話題になる。62年前のノスタルジアである。

 それにしても今日気づいたのだが、早稲田の応援団長は男子学生だったが、慶應の応援団長が男子用詰襟服を着た女子学生だったのには驚いた。60年以上も経つとここまで変わるとは、世の中の変転は目まぐるしい。これではのんびりしてもいられない。

2022年5月28日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com