2532.2014年4月19日(土) 進まない韓国沈没船安否不明者の捜索

 韓国で16日に発生した旅客船「セウォル」号沈没事件は韓国内外で連日大きく報道され、事件現場近くから実況中継もされている。少しずつ状況がはっきりしてきたが、現場近くで安否を気遣って待っている家族の絶望的な表情や、関係者に食ってかかる様子、特に現場を視察に訪れた朴大統領に直接不満をぶつける家族や、警察官に体当たりして鬱憤をぶつける家族も見られ、家族のいらいらした気持ちが見てとれる。

 修学旅行中の高校生が320名も乗船していて安否不明者の中にも高校生が数多い。気の毒にも引率した教頭が責任を感じて近くで自殺した。今日も潜水夫が沈没した船舶の下まで潜ったが、濁っていて中々船内に入れず窓外から遺体を発見したとの報道がなされている。事故当時の状況として伝えられていることは、船長が職場を離れていて3等航海士に任せていたが、その航海士が急旋回を繰り返し、その時の揺れにより荷が傾き船はバランスを失ったのではないかと見られている。

 それにしてもまる3日も経つのに詳しい救助作業の様子がはっきり伝えられず、これでは家族がいらいらする心理が分からないでもない。事故当初から情報が二転三転していたことが、今日不信感を募らせている原因である。今すぐやるべきは、正確な情報を早く流すことだ。

 さて、いま最も世界中の気をもませている事象はウクライナ東部の州政府建物などを占拠している親ロシア派に対して、米欧ロとウクライナ暫定政府外相が不法に占拠された建物や公共施設の明け渡しで合意したことを伝えた。直ぐに建物から立ち去るよう促したが、親ロシア派は一向に従う様子がなく、いつになったら解決するのか分からない。ロシアの対応が消極的なせいもある。4者会談も成果を出せず仕舞となった格好である。どうもロシアが不法占拠グループの背後で暗躍していることが問題解決を複雑にしているようだ。プーチン大統領は、ロシアの介入を否定しているが、プーチンの言動ばかりでなく、占拠派の動きもプーチンの意を受けて動いているような印象がある。

 それにしても最近は欧米の圧力もロシアに対して一向に効いている様子がない。アメリカも随分舐められたものだ。

2014年4月19日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com