5306.2021年11月21日(日) 母校の記念誌表紙に親戚の絵

 母校神奈川県立湘南高校は今年創立100周年を迎えたが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響を受け、残念ながら各種の祝賀行事が中止になった。それでも今月2日に神奈川県民ホールで黒岩祐治知事出席の下に記念式典を行った。併せて記念誌を当日参加者に配布したと神奈川新聞や大手新聞神奈川版で伝えられた。その記念誌を昨日母校から送ってもらったが、400頁を超えるもので中々内容も充実してよく出来た記念誌だと思う。母校の歴史や、現在の母校の姿、学校行事、著名な卒業生の動向などが、著名人の執筆も交えてかなり詳細に伝えられ心強く思っている。これから楽しみに読もうと思っている。

 意外で驚いたのは、記念誌の表紙画、生前茅ケ崎市内に住んでいた母の従姉弟、千塚滋夫によってかれたものだったことだ。母の父も川合玉堂の一番弟子の日本画家でそれなりの素養があったのだろう。私にとっては母校の15年先輩でもあるが、編集後記を読むと校内にある会館の建設にも関わっていたということを知った。彼は東京工大で学んだ建築家ったので、母校の建築に手を貸しても不思議でないが、私にとっては身近な親戚が母校のレガシーに多少なりとも関わっていたことは、嬉しくもあり誇りでもある。

 さて、このところベラルーシからEU側へ脱出しようとポーランドとの国境周辺に移民希望者が大挙集結している。ひたすらベラルーシから脱出したいとの願いで、この厳寒下に震えながら多くの人びとが集まっているのである。食料も乏しく雨露を凌げる場所もなく、戸外で固まって焚火をしながら待っている惨めな状態である。彼らのほとんどは、シリア及びイラクからの移民で、何とかしてEUへ逃れ、いずれは目的地のドイツ、フランス、オランダへ向かおうとしている。

 ベラルーシ政府はこれらの越境移民を自国内から何とかしてポーランドへ脱出させようと何らの支援をすることもなく国境に集結させているが、ポーランド軍がこれを阻んでいる。国境周辺に数千人、ベラルーシ国内に1万5千人もの越境希望者が集まっていると見られている。彼らは母国の弾圧から逃れてベラルーシまでやって来た。ベラルーシは彼らを国外へ越境させようとするが、ポーランドがそうはさせじと越境者を国境から追い返そうとしている。夜空の下で毛布にくるまってただ震えている姿は、あまりにも残酷である。人権問題に関わることである。映像を観るだけでも、寒気がする。ベラルーシは、ヨーロッパ最後の独裁者と言われているルカシェンコ大統領が、EUへ無理に越境させようとしてEUと諍いを起こしている。そのベラルーシの背中をロシアのプーチンが推していると取り沙汰されているが、もちろんロシアは否定している。こうして気の毒な越境希望者は、寒空に焚火で寒さから身を守り、食料も尽きて雨水を呑んでいるという悲惨な状況である。

 シリアのアサド政権の弾圧から逃れた人々や、イラクに住んでいたクルド人が大半であるが、政治的な事情から国を追い出されたり、逃げ出して路頭に迷う気の毒な人々がまだまだ世界にはいくらでもいる。政治の責任は重いと言わなければなるまい。

2021年11月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com