2551.2014年5月8日(木) 中国とベトナムの衝突を憂慮する。

 読売新聞社記者を希望している恩師のお孫さんを、今日読売の大物氏に引き合わせて話を一緒に聞くことにした。もちろん実力主義であるので、実際に入社試験に合格できるかどうかは本人の力であるが、それでもアドバイスをしてもらうことによって、学生にとって大分参考になったようだ。大変真面目な学生で考え方もしっかりしている。今年だめなら留年して来年もトライしたいと意欲十分であり、何とか希望を叶えさせてあげたいものだ。

 さて、ヨーロッパではウクライナ東部の状況が益々悪化してこのところ死者の数も増えている。アフリカではナイジェリアの女子中高生誘拐事件が一向に解決へ向かって進まない。誘拐された生徒は270人になったようだ。オバマ大統領も強い調子で、イスラム過激派「ボコ・ハラム」を非難しているが、肝心要のナイジェリア政府が一向に手を打とうとせず解決のメドが立っていない。

 一方、アジアでも大分様子がおかしくなってきた。昨日ベトナム沖で中国艦船がベトナムの船に体当たりを食らわせ、ベトナム側に負傷者が出た。中国がベトナムの排他的経済水域内で石油の掘削作業を開始したが、そこで起こった事件である。中国にとっては独自に設定した9段線内にあるというのである。明らかに中国が勝手に布いた「国境線」でどう公平に見ても中国の海域と見られるようなラインではない。今回南シナ海で事件が起きたのは、中国とベトナムが領有権を主張して問題を起こしている西沙島で、中国はこの他にもフィリピンとの間で中沙島、スカボロー礁、そしてマレーシアとの間で南沙諸島がある。中国の主張する9段線は大きく南シナ海を抉っており、どう見ても中国領には見えない。

 ベトナム政府の抗議に対して「ベトナムは中国企業の正常な活動を妨害すべきではない。中国の主権の侵害、国際法の厳重な違反をうけいれることができない」と受け入れる気持ちはない。中国の主権を侵害しているのはむしろベトナムだと持論を主張するだけである。

 アメリカ国務省のサキ報道官は、中国が多くの公船を送り込んでいる威嚇的な行動に対して挑発的で緊張を高めていると強く非難した。これに対して中国政府は他国の行為に干渉していると反論している。

 中国政府は自分たちが違法行為を犯し、他国の権利を侵害していることが分かっておらず、それを指摘され、避難されると反論の繰り返しである。

 しかし、このような中国の無法を許しては平和の秩序なんて保たれない。他の国が結束して中国がいかに世界の秩序を乱し、周辺諸国に迷惑をかけているかを何とか言い聞かせるより術はあるまい。いつもながら本当に困った国である。

2014年5月8日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com