2566.2014年5月23日(金) 心配なタイのクーデター

 今日は予定が3つも重なってそのうち2つを前もってキャンセルしてNPO「JAPAN NOW観光情報協会」総会に出席した。特別大きな議案はなく、シャンシャンシャンと30分で閉会となった。理事の改選もあった。私も理事のひとりとして改選されたことになる。

 何人かの親しい会員にはお盆の頃に発行予定の拙著の宣伝をしておいた。拙著原稿のボリュームについて19日に㈱現代書館から頁数の関係で1割程度削除して欲しいとの依頼があったので、その通り修正して同社へメール送信した。

 総会後講演会があり、ドン・キホーテのインバウンド旅行会社社長の中村好明氏から「ドン・キホーテ流観光立国への挑戦」と題してお話があった。副題として「インバウンドで切り拓く次のニッポン」と掲げられていた。これまでの講演会とは違って若干異質なテーマだったと思う。ドン・キホーテのうなぎ登りの成長戦略について、多面的に面白い視点から話された。中村氏はドンキ本体の小売業ではなく、ドンキの子会社ジャパン・インバウンド・ソリューションズ社長で、多くの外国人旅行者をドンキ店へ誘導することが狙いだが、すべての面で既存の旅行会社とは大分異なる営業展開をやっているようだ。説明も興味深く分かりやすかった。

 さて、タイ国軍が起こしたクーデターが現地民よりメディアで憂慮されている。政権派と反政権派の間に立つ中立路線を取ると見られていた軍が、反政権側に立っているような印象を受けるからである。

 それどころか、昨深夜国軍はインラック前政権を転覆させて国家の全権を掌握した。「国家平和秩序維持評議会」を設置し、国家支配、管理に乗り出してきた。プラユット陸軍司令官が首相職を兼務すると発表し、メディア現場に立ち入り報道管制を敷いている。同時にインラック前首以下前閣僚など旧政権幹部に出頭を命じた。市民はまだあまり深刻に受け止めてはいないようだが、徐々に混乱が進み、このままでは収拾がつかなくなる恐れがある。

 アメリカ政府も直ちに反応し、ケリー国務長官は国軍のクーデターと国の統治に失望し、軍に対して正当性はないと突き放している。

 タクシン元首相失脚以後、タイの政治は混迷の度を加えているが、これからタイは一体どこへ進むのだろうか。

2014年5月23日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com