5183.2021年7月21日(水) 開会式前に東京オリンピック開催

 明後日のオリンピック開会式に先立ち、今日日本代表チームの女子ソフトボールと女子サッカーの初戦が行われた。これから8月8日まで東京を中心に各地で熱戦が繰り広げられる。今回のオリンピックは異例づくしで、明後日の開会式は無観客で行われる。大会関係者の出席は約950人で、当初の予定であった約1万人から大幅に減った。開会宣言は昭和天皇と上皇に倣い予定通り名誉総裁である天皇が行う。当初予定していた皇后、その他の皇族方はひとりも出席されず、他の競技場でも皇族方が観戦に訪れる予定はすべてキャンセルされることになった。出場する選手にとっては些か張り合いがないであろうが、これも新型コロナウィルスの想像もし得なかった、世界的な感染拡大という不運によるものだけに諦めざるを得ない。

 ケチが付いたと言われているが、そのせいか開会式に参加を予定していた経済人の欠席も目立つ。経団連をはじめ、経済同友会、日本商工会議所など経済3団体のトップが欠席するのは、無観客開催やコロナの感染予防が表向きの理由だが、開催反対の世論や消費者の反発への警戒感があるようだ。

 しかし、開催すると決めた以上是が非でも事故なく、ありきたりだが平穏な大会であって欲しい。決して五輪期間中にコロナが感染拡大するような事態になることだけは避けるよう、組織委員会をはじめ関係者は充分注意して欲しいと思う。

 さて、デジタル化、IT化が進む時代になったが、一昨日成田及び羽田空港で国際線の搭乗手続きの際、一部の航空機搭乗に限って「顔認証システム」、いわゆる「顔パス」が使用可能になった。まだ、ほんの一部に限られるようだが、成田空港の運営会社は、これを開発した日本の技術や導入の度合いは先進的だとアピールしている。だが、世界の空港では、日本に先駆けてすでに「顔パス」が使用されている。その点で日本での導入はかなり遅れているのではないかと思う。

 実際私自身2017年にバルト3国へ出かけた時の出入国はフィンランドだったが、ヘルシンキ空港では出国の際「顔パス」だった。この顔認証をNECが70カ国に展開している。NECは2001年度に約3千億円の大赤字を出し、稼げる分野へ研究者を回すようにした。それが顔認証だったという。ただ、初期には顔写真の誤認率が30%もあった。その後研究を重ねて今日のように認証率が高くなった。問題は、使い方によっては人権を侵害する恐れがあることである。アメリカでは黒人が顔認証の誤認で逮捕されたケースもあり、顔認証を使った警察捜査を禁じる地域が相次ぎ、EUでも今年4月原則禁止の規制案を示した。

 確かに認証の精度が高まれば、空港での出国、搭乗手続きはかなりスムーズになると思う。個人的な経験から言えば、ヘルシンキ空港では顔認証器の前で私の顔に器械が反応せずスムーズには行かなかった。後ろに出国者がつかえて渋滞したほどである。係官が来るまで時間がかかった。もう少し精度が向上するようになれば、もっと普及するだろう。

2021年7月21日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com