5182.2021年7月20日(火) 高齢者医療治療費に加え、医療保険料も値上げ

 昨日「後期高齢者医療保険料額決定」の通知書が、世田谷区国保・年金課から郵送されてきた。厚生労働省が3年がかりで後期高齢者医療制度の特例的な軽減を見直すと公表していたが、開封してみると保険料の値上げ額があまりにも大きいのにびっくりした。昨年までの年額118,500円が60%も値上げされ、今年度から188,300円になる。来年度秋以降に後期高齢者の医療費も現在の1割負担から3割負担になることもあり、高齢者にとっては極めて厳しい見直しである。すでに決定は既定路線で、今回の値上げ分を含めて医療保険料は、厚生年金から天引きされるので、お手上げである。

 かねがね医療に限らず社会福祉関係費用というのは、国家が徴収する医療費合計の範疇で処理されるのではなく、すべての収入の中で総合的に捉えられ考えられるべきだと考えている。防衛費には殊更甘く検討もせず、アメリカの言いなりでイージス艦2隻に5千億円超の無駄な防衛費を支出するなら、少しでも防衛予算を医療分野へ回せば、高齢者が医療費で厳しい局面に立たされるケースは少しは低減する筈である。さすれば、高齢者への医療費負担が増えると次の世代の若者に大きな負担となるという苦しい言い逃れを言わずとも済む。私自身後期高齢者で当事者であるので、この点をいくら力説しようとも説得力に欠けるが、不思議なのは共産党をはじめ、どの野党も何ら反対しないことである。「老兵は消え去るのみ」か。

 さて、オリンピック開催を3日後に控えて、益々難題が降りかかりつつある。五輪組織委員会で開会式に流される楽曲の制作に関わっていた小山田圭吾氏が辞任したことで4人のチームで作られた曲のうち、小山田氏の曲は採用されないという。過去に障害のある同級生へのいじめがネットで公開され、それがあまりにも酷いとして追放されたのだ。

 オリンピック出場のため来日した選手団の内、また新たに何人かが陽性と判明し、しばらく隔離され選手村へ入村出来ない。中でも南アフリカ代表のサッカー・チームの内3人が陽性とされ、明後日の初戦・日本戦では試合前のPCR検査次第では、試合が出来ないことも考えられる。新型コロナウィルス感染は、日を追って増え続け、東京をはじめ首都圏でもその勢いは衰えない。

 オリンピック会場がほとんど無観客と決まったが、ヨーロッパでコロナが再拡大する中で、同じように新規感染者が増えているイギリスで、昨日イングランド地方で規制を撤廃して、マスクの着用を義務化しないことにし、パブやバー、ナイトクラブなどの営業も認められることになった。「自由の日」だと歓迎する市民がいる一方で、規制撤廃には慎重な意見も多い。ロンドン市内では警戒は緩められず、地下鉄ではマスクの着用を義務付けている。コロナに関する欧米人の無防備な感覚には、日本人とは異なる伝統、文化、風習などがあると思うが、大観衆を集めたサッカー場でファンがほとんどマスクを着用せずに肩を組みあったり、狭いパブ内で肩が触れ合うほど密集して騒いでいるのはどうも理解出来ない。イギリスは人口でも日本の半分程度でありながら、このところ日本の連日3千人の新規感染者に対して、イギリスではこれを遥かに上回る連日5万人前後の新規感染者を出している。これで規制撤廃というのだから少々甘いのではないかと思う。スナク財務相とともに濃厚接触者になったジョンソン首相も昨年陽性になったことがあるし、最近ではコロナ担当の保健相まで感染している。コロナ観も含めて国家の首脳周辺の脇が少々甘いからではないだろうか。イギリス人の感覚にはとても付いて行けない。

2021年7月20日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com