5146.2021年6月14日(月) G7サミット閉幕とイスラエル首相退陣

 この数日蒸し暑く雨模様の日が多いが、今日関東甲信越地方は平年より7日も遅くなって漸く梅雨入りとなった。すでに東海地方は1か月も前に梅雨入りしている。今日も小雨が降ったり止んだりして、これから梅雨明けまでは鬱陶しい天候にイライラさせられそうだ。

 さて、3日間に亘って開催されていた主要7カ国首脳会議(G7サミット)は、昨日閉会となった。閉会に際して次のような首脳宣言が採択された。◇中低所得国に質の高いインフラの支援、◇新型コロナワクチンを来年にかけて世界に10億回分提供、◇新彊ウィグル自治区や香港を明記し、人権や基本的自由を尊重するよう中国に呼びかける、◇台湾海峡の平和と安定の重要性を強調し、両岸問題の平和的解決促す、◇安全・安心な東京オリンピック・パラリンピックの開催を支持、などが宣言の骨子である。宣言だけ見てもいかに「民主主義国家」の結束を促し、中国を意識し、中国を批判し、反省を要求しているかが読み取れる。恐らく中国は相も変わらず自己主張を繰り返し、新疆ウィグル、香港、南シナ海洋上進出問題でG7の要求を受け入れることはないだろう。

  ついては、日本時間の今朝中東のイスラエルで連立政権が誕生し、歴代最長の連続12年、あしかけ15年も政権を握ってきたイスラエルのトランプと言われた右派「リクード」のネタニヤフ首相の退陣が確定し、後任として極右政党「ヤミナ」党首のベネット元国防相が新首相に選出された。しかし、2年後には、第2党「イェシュアテイド」党首のラピド元財務相と交代する。アラブ系政党が連立に参加するのもイスラエル建国以来初めてである。先日パレスチナと砲撃合戦をやったばかりで、不安定な社会状態である。地勢的に不安定なイスラエルで今後野党8党による連立新政権は難しい舵取りを迫られる。実際国会(定数120人)で行われた新政権の信任投票では、賛成が60人、反対が59人で棄権した1票が、使命を制する結果になった。政権内ではパレスチナ問題を巡って立場が大きく異なり、今後の国会運営は一筋縄では行きそうもない。

 そのイスラエルと対立するアラブ国のイランでも来る18日、4年に1度の大統領選が行われる。8月には、欧米との対話を開いた保守穏健派のロウハニ大統領が退任する。今回の大統領選に名乗り出た590人の内最終的に穏健派や改革派が資格審査で排除され、全員保守派の7候補者に絞られた。これら7人はいずれも保守強硬派が支配する「護憲評議会」によって選出された。イスラエル新政権では一層保守化傾向が強まり、対立するイランでも極右派が政権固めをするなどアラブでは、益々不穏な空気が強まってきそうだ。イランは日本にとっても主たる石油輸入国のひとつであり、あまり騒ぎが大きくならないことを望んでいる。

 作曲家で俳優の小林亜星さんが先月心不全で亡くなっていたことが分った。都はるみのレコード大賞曲「北の宿から」や、日立のCMソング、イラスト曲「ガッチャマン」を作曲したことでよく知られていた。慶應経済学部の先輩だったとは知らなかった。享年88歳だった。   合掌

2021年6月14日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com