2585.2014年6月11日(水) 虎ノ門ヒルズが開業

 日本で2番目に高いビル・虎ノ門ヒルズが開業した。数年前アークヒルズのラウンジで高校の有志同窓会の席上亡くなられた森稔前森ビル社長が窓外を見下ろし、この虎ノ門ヒルズを含む話題のマッカーサー道路(現環状2号線)一帯の都市計画について将来ビジョンを話されたことを思い出す。惜しくも森さんは2年前亡くなられたが、斬新な都市計画に鮮烈なひらめきと理想を注ぎ込んだ。森さんは高校の4年先輩だったが、現在の森ビルを創り上げたとも言える人だった。

 今日華やかに行われた開業式に安倍首相や舛添都知事も出席したテープカットでは、それぞれスピーチを行ったが、舛添知事がこのエリアを東京シャンゼリゼと呼びたいと言った。気持ちは分かるが、ちょっと悪乗りしている。シャンゼリゼとはギリシ神話で極楽浄土を表す言葉で、パリにあるエリゼー宮もそれをもじっている。

 聞くところによると虎ノ門ヒルズは純然とした民間の建物ではなく、東京都が森ビルに委託したものだそうだ。商業施設などのテナントはほとんど入居せず、大きなコンベンションが開かれるような会議室や、事務所、ホテル、レストランなどが入居する複合ビルである。これでまた東京の中心街も少しずつ欧米風に変身していくのではないか。それにしても東京のひとつの目玉になることは間違いないようだ。

 さて、現在中々理解しにくい集団的自衛権に関して、与党内で自民党と公明党が具体的な問題に絞って膝つき合せて話合っているが、中々意見が一致しない。自民党は早く閣議決定して憲法解釈の変更により、強引に集団的自衛権を認めようとしている。最近右傾化傾向が益々強くなっている安倍首相は、憲法を恐れずわが道を往くの姿勢である。

 一日も早く集団的自衛権を容認してアメリカに対して顔を立て、憲法を改正せずとも姑息にも実態として憲法改正とも理解できる策を弄して一層ゴーイングマイウェイである。党内でこの動きを誰も止められない自民党も野党を批判するばかりでなく、立ち止まって自分たちの親分がやっていることが本当に国家のためになるのかよく考えてみて欲しいものだ。

 国会論争を見ていると政治の劣化が甚だしい。

2014年6月11日 | カテゴリー : 未分類 | 投稿者 : mr-kondoh.com